「怒ってはいけない」バスケット東京五輪代表が福岡で実施した大会の意義 子どもたちへのエールも
福岡県筑紫野市出身で、バスケット男子の東京五輪代表のベンドラメ礼生(30)=SR渋谷=が6、7日、福岡県飯塚市で子どもたち向けのバスケット大会「L GAME&L CAMP2024」を開催した。 ■河村勇輝&比江島慎が「anan」表紙に登場【写真】 大会は、地元の福岡でバスケットを楽しめる環境をつくりたいというベンドラメの思いで実現。自身で企画し、今回で2回目の開催となり、福岡県を中心にU15(15歳以下)、U12(12歳以下)の計15チーム、約300人が参加した。子どもたちが自信を持って伸び伸びプレーできるようにという狙いから「指導者が怒ってはいけない」というルールを設けた。 ベンドラメは「指導者が怒ることは必ずしも悪いことではなく、むしろ必要だと思っている」と前置きした上で「なぜ怒っているのかが子どもたちに伝わっているかを考えてほしい」とメッセージを送った。さらに子どもたちに向けても「監督やコーチは、みんなにうまくなってほしいから怒るし、熱くなる。怒られても下を向く必要はない」と呼びかけた。 今回は、初日に行われたU12の試合に出場した選手で選抜チームを結成。ベンドラメと一緒に食事し、同じ部屋に宿泊し、翌日のU15チームの部の試合に出場するという試みも行った。両日ともにベンドラメが講師を務め、クリニックも開催された。「僕もバスケを始めた時はうまくいかなかったけど、チャレンジを続けたことで、今がある。ミスしても下を向かずにチャレンジする。その繰り返しが大事」と伝えた。 ベンドラメは「この大会を経験して、育成について深く考えるきっかけになった。何より、目を輝かせてバスケットに向き合う子どもたちを見て、少しでも長い時間、子どもたちの憧れの存在でありたいと強く思った。今後も大会の規模を大きくして、たくさんの子どもたち、そして指導者のために活動していきたい」と振り返った。 ◆ベンドラメ礼生(べんどらめ・れお)1993年11月14日生まれ。福岡県筑紫野市出身。筑紫野中から延岡学園高(宮崎)に進み、3年時にはウインターカップ優勝などの「高校3冠」を達成。東海大から2016年にSR渋谷に入団し、Bリーグ初代新人王を獲得。21年には日本代表として東京五輪に出場した。183センチ、83キロ。ポジションはポイントガード。
西日本新聞社