北朝鮮国営ピョンヤンレストラン、テコンドー教室 中国にもある朝鮮文化
中国・延辺朝鮮族自治州吉林省延吉市には、北朝鮮国営の”ピョンヤンレストラン”がある。ここでは鮮やかな民族衣装・チマチョゴリを着た北朝鮮の女性服務員たちが給仕をしてくれる。焼肉や鍋など朝鮮料理を提供しており、民族色の強い歌や踊りのショーが楽しめる。 韓国本土からの観光客も多く訪れていた。ステージ脇には造花のバラが用意されている。彼女達と一緒に踊ったり、歌ったりするたびに、チップの代わりに、そのバラを1本50元(約800円、1元=16円換算)で買い、彼女たちに直接手渡しするシステムになっている。酔っぱらった客は、機嫌よくバラを買って彼女たちに贈る。これも北朝鮮の外貨獲得手段の一つなのだろう。
延吉市の街の中央に位置する人民公園の中に、テコンドー教室があった。テコンドーは格闘技、スポーツの一種であり、韓国の国技でもある。子どもたちが道着を着て威勢のいい掛け声で練習に励んでいた。教室の先生兼オーナーはもちろん朝鮮族だ。子どもたちは、この教室にほとんど無料で参加できるという。 先生によると、「私はレストラン経営もしており、そこでこの教室の運営費をまかなっている。多くの子どもたちに自由にテコンドー教室に参加してもらいたいからね」と太っ腹だ。 (写真・文:村田次郎) 撮影場所:中国 吉林省 延辺朝鮮族自治州 2013年6月 ※この記事は村田次郎氏の「【フォトジャーナル】北朝鮮が見える街 中国延辺朝鮮族自治州」の一部を抜粋したものです。