キヤノン浅田専務、円安メリットは「昔ほど出にくくなっている」
(ブルームバーグ): キヤノンの浅田稔専務は24日、1-3月(第1四半期)の決算会見で、34年ぶり安値を連日更新する円相場について「極めてレアな状況」だとコメントした。
海外から輸入する原材料費が膨らむなどの影響が大きいため、「昔ほどは円安のメリットが出にくくなっている」という。急激な相場変動が起きたときの対応については、従来から行っている為替予約を機動的に行っていくとした。
ただ、浅田氏は「ここから大きく円高に振れることはあまりないと思っている」との相場観を示した。
第1四半期決算は、営業利益が801億円と、ブルームバーグの市場予想900億円に届かなかった。カメラなどのイメージング事業は、在庫調整の影響が大きく営業利益が前年同期比で約6割減の143億円と落ち込んだ。
田中稔三最高財務責任者(CFO)は、過剰在庫が解消されたため第2四半期以降、同事業は増収増益が期待できると話した。
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Akemi Terukina