パリ世代国内組に欧州クラブが熱視線 U23アジア杯に複数クラブがスカウト派遣 プレミア復帰決定の英名門も
カタールでU―23アジア杯を戦うU―23日本代表の選手を目的に、2年ぶりのプレミアリーグ昇格を決めたイングランド2部相当のレスターや、ドイツ1部ボルシアMG、ブレーメン、ボーフムなど複数の欧州クラブがスカウトを派遣していることが29日、分かった。関係者によると、主なターゲットはMF松木玖生(21)、FW荒木遼太郎(22)=ともにFC東京=、FW細谷真大(22)=柏=、DF半田陸(22)=G大阪=らJリーグで実績を残し、将来のA代表候補と言われる選手たちだ。 【イラスト】大岩ジャパン、パリ五輪出場決定 注目の本大会組み合わせ パリ世代では、過去の五輪世代と比較しても、海外でプレーしている選手が多い。日本代表FW久保建英(22)=Rソシエダード=を筆頭に、今大会のメンバーでもMF藤田譲瑠チマ(22)=シントトロイデン=、GK小久保玲央ブライアン(23)=ベンフィカ=らが海を渡った。Jリーグの若手を継続的にチェックしている欧州クラブは多く、あるスカウト担当は「Jリーグでいいプレーを見せている選手が、国際舞台でも同じように力を発揮できるかを見ている」と語っている。 一方で障壁もある。五輪サッカーは7月24日に開幕する。パリ五輪に参加すれば、事前合宿など五輪代表としての活動があり、移籍先クラブへの合流が遅れる。6、7月に行う新シーズンに向けた合宿やプレシーズンマッチに参加できない可能性が高く「移籍を考えた場合、明らかにデメリットになる」とある選手代理人は説明する。ただ、国際試合でのプレーぶりが高く評価されれば、そうした“障害”を超え、パリ五輪を前に、新たに欧州挑戦を決断する選手が現れても不思議はない。 ◆熱視線4クラブメモ レスターには元日本代表の岡崎慎司が15年夏から19年途中まで在籍。加入1年目にはシーズン前の英ブックメーカーの優勝オッズ5001倍のチームで奇跡の優勝を達成した。またボルシアMGでは日本代表の板倉滉と高卒から加入した福田師王がプレー。ボーフムはかつて小野伸二らがプレーし、現在は浅野拓磨が所属。ブレーメンは奥寺康彦、大迫勇也らが在籍し、現在はU―23日本代表のMF佐藤恵允がいる。
報知新聞社