松本若菜がドラマ「わたしの宝物」で主演、愛する男性の子を夫に“托卵”する悪女役
松本若菜が、10月17日より放送されるフジテレビ系ドラマ「わたしの宝物」で主演を務める。 本作のプロデューサーを務めるのは、平日昼間に不倫をする男女を描いた「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」、セックスレスをテーマにした「あなたがしてくれなくても」を手掛けた三竿玲子。その流れを汲む、夫婦のタブーを扱ったドラマの第3弾「わたしの宝物」のテーマは“托卵”だ。「托卵」とはカッコウなどの鳥類がほかの鳥の巣に卵を産み付け、孵化したひな鳥を育てさせる習性のこと。周囲の人間に決して言い出せないことから明るみにはならないが、夫以外の男性との子を産み、「夫との子である」と偽って育てさせる女性が実際にいるという。 松本が演じる今作の主人公は、専業主婦の神崎美羽(かんざきみわ)。かつては大企業で働いていたものの「子供が欲しい」という理由で仕事を辞めた美羽だが、多忙な日々の中で夫・宏樹との愛は冷めきり、モラハラまがいの言葉を投げかけられるように。美羽はそんなとき、かつてひそかに思い続けていた幼なじみ・冬月稜(ふゆつきりょう)と偶然再会し、一夜をともにして彼の子供を宿す。そして美羽は子供のために悪女となることを決心し、宏樹の子供であると偽って彼に育てさせる。本作のイメージビジュアルも公開され、美羽の両隣には宏樹と冬月のシルエットが配置された。2人を演じるキャストは近日公開予定だ。脚本は「あなたがしてくれなくても」の市川貴幸、演出は三橋利行が担当する。 フジテレビ系連続ドラマ初主演となる松本は「美羽という女性を演じることは、私にとっても挑戦だと思うようになり、ぜひともやらせていただきたいとオファーを受けさせていただきました」とコメント。「私の女優人生としてもかなりの挑戦となる、この美羽を演じる機会を作っていただいたということにとても感謝しています」と意気込んだ。三竿のコメントも下記に掲載している。 ■ 木曜劇場「わたしの宝物」 フジテレビ系 2024年10月17日(木)スタート 毎週木曜 22:00~22:54 ※初回15分拡大 ■ 松本若菜 コメント □ 今作のオファーを受けたときの思い 今作の主人公・美羽のような、等身大の女性を演じられることに喜びを感じました。その中でも、女性としての悩みと言いますか、もしも自分の知り合いに美羽のような女性がいたら、私はなんて言えるのか、どういう風に接することができるのか。そう考えた時に、もしかしたら私は背中を押してあげられないかもしれないと思いました。ですが、その女性は一体どんなものを背負って生きていくんだろうとか、誰か助けてくれるのだろうかということを思った時に、その女性像の厚みというものが私の中でどんどん膨らんでいって、美羽という女性を演じることは、私にとっても挑戦だと思うようになり、ぜひともやらせていただきたいとオファーを受けさせていただきました。 □ 台本を読んだ感想 あっという間に読み終わりました。美羽と夫の宏樹は、理想的な夫婦と周りには見えているけれど、お互いが抱えているストレスだったり、日常の不満だったり、そういうものが家庭でぶつかって、すれ違っていきます。そんな時に幼なじみだった冬月さんと出会い、そこから美羽の人生が変わっていく…というお話なのですが、第1話から本当に展開がめまぐるしいんです。人生で何かが起こる時って、いろいろなパズルのピースが偶然ぴったり重なり起きたりするよなって思って、何かこの話が人ごとには思えないし、もしかしたら自分にも降りかかってくることかもしれないと思いました。第1話は怒濤のように過ぎるのですが、その1話の中で美羽という女性、そして周りの人間たちの関係性がうまく重なり合ったら、とんでもないドラマができてしまうのではないかと思っています。 □ フジテレビ系連続ドラマ初主演への意気込み フジテレビさんには、ここ数年でもいろいろな作品に出させていただいています。視聴者の皆さんには、「やんごとなき一族」が私のことを知っていただくきっかけになったドラマだという方もいるかと思うのですが、今回のチームは、その時のスタッフさんも多くいらっしゃって、また声をかけていただいたということがすごくうれしかったですし、私の女優人生としてもかなりの挑戦となる、この美羽を演じる機会を作っていただいたということにとても感謝しています。 □ 主人公・美羽を演じるにあたって、心がけようとしていること 悲劇のヒロインには見えないようにしたいと思っています。美羽に起こった出来事は、もしかしたら誰にでも起こりえることなのかもしれないですし、“実はそういうことってあるんだよね”と、私も周りから聞いて、“ドラマだけの世界じゃないんだ!”と驚きました。実は知られていないだけで、実際にも起こっているということを考えた時に、この作品をただのフィクションとして楽しむこともできますが、もしかしたら、ラブストーリーの先に、ちょっと怖い身近に潜む人間の業や欲といったものを感じることができる、奥深いドラマになるのではないかと思っています。 □ 視聴者へのメッセージ あなたの宝物は何ですか? このドラマを通して、私は1つの宝物を守り抜きたいと思っています。最後までそれを見届けていただけたらうれしいです。ぜひご覧ください。 ■ プロデューサー・三竿玲子(フジテレビ編成総局・ドラマ制作部)コメント 今回の題材である托卵は、私が“「昼顔」のラストをどうしようか…”と考えて色々調べていた時に知り、とても衝撃を受けて、その頃から“いつかこの題材をドラマにできないか…”と、温めていた企画です。ただ、托卵をする女性のエピソードを調べれば調べるほど“恐ろしい悪女の話”が多く、企画に落とし込むのに相当悩みました。これまで自分がやってきたドラマは、“女性の奥底に眠る感情”を大事にしながら作ってきて、それが視聴者の皆様に受け入れてもらえていたと感じていたので、ただの悪女の話にはしたくない…。そんな試行錯誤の末、出来上がった企画が「わたしの宝物」です。 主人公の美羽は、悪女になる選択をせざるを得なかった女性です。親にとってわが子は何にも代えがたい存在。この子のためならなんだってできる。そんな大切な宝物を守るためには、この選択肢しかない…と、托卵という、取り返しのつかない嘘をつきます。それが身勝手で人を傷つけることになることもわかっていて、覚悟をもって悪女になったけれど、ずっとその罪にもがき苦しんでいる“悪女になり切れない”女性です。振り切った悪女ではないので、とても難しい役ですが、“悪女”という言葉とは対極にいるような方にお願いできたら、見ている方がよりリアルに感じられる物語になると思い、今回、松本若菜さんにお願いさせて頂きました。 若菜さんは、何度か番組をご一緒していて、いつも現場を明るく楽しくしてくれる気遣いの人ですが、お芝居が始まると、雰囲気も変わり、役としてそこに生きていて、見ている人を惹きつける魅力のある方です。色んな役を経験されていて、その作品ごとに違った顔が見られる若菜さんだからこそ、美羽という役をどう生きてくださるのか、とても楽しみにしています。 もし、明日、自分が同じ立場に置かれたら、皆さんはどんな選択をするのか…。もしかしたら、美羽と同じ選択をしてしまうかも…。そんな、“もしも…”を感じながら、ひりつく大人の恋愛ドラマを楽しんで頂けたら幸いです。 (c)フジテレビ