愛知の平均賃金29・3万円 過去最高、愛知経協調べ
愛知県経営者協会が5日発表した「2024年度愛知のモデル賃金」によると、調査対象企業の平均は前年比3・1%増の29万3559円だった。4年連続で増加し、比較可能な05年以降の調査で平均額、増加率ともに過去最高を更新した。同協会の担当者は「初任給の引き上げに加えて、全体的な賃金の底上げが行われたのでは」と分析している。 同調査は1962年から実施している。愛知経協と名古屋商工会議所の会員企業2289社を対象に行い、430社から回答を得た。回答率は18・7%。 調査結果によると、モデル条件で全30の年齢ポイント(大学卒総合職25歳・勤続年数3年など)のうち、29の年齢ポイントで前年を上回った。前回調査では25の年齢ポイントで前年を上回っていた。 また、24年度の新卒者確定初任給について調査した結果、大学卒初任給の平均は22万2901円だった。前回調査から3・8%(8112円)増加した。
初任給を引き上げた企業は76%。前年の63%を上回った。規模別にみると従業員99人以下の企業では62%(前年は39%)、従業員千人以上の企業では92%(同89%)と、従業員規模が小さい企業においても初任給引き上げの実施率が大幅に高まった。 引き上げで考慮した要素(複数回答)については、「人材の確保」(211社)が最も多く、次いで「世間相場」(179社)などの結果だった。 なお、「愛知のモデル賃金 2024年度版」(55ページ)は1部4400円(税込み・送料別)で販売している。問い合わせは愛知県経営者協会(電話052・221・1931)まで。