多士済々 愛媛マンダリンパイレーツ(愛媛MP)新人全20選手紹介!! -第2弾-
日本野球機構(NPB)入りを目指す選手たちが集う四国アイランドリーグplusの愛媛マンダリンパイレーツ(MP)。今季は多士済々の新人20選手が入団した。160キロに挑む豪腕や、打撃三冠王を狙うスラッガー―。夢の実現へこの1年に勝負を懸ける選手たちを3回に分けて紹介する。今回は第2弾として7人の選手を取り上げる。(清家康尊) 背番号45 合田明弘投手 松山学院高出の左腕は、入団前の2年間は社会人として働き完全に野球から離れていた。「今は野球を始めたばかりのころと同じ新鮮な気持ち」で汗を流しNPB入りの夢を追う。 高校3年だった2020年、新型コロナウイルスの感染拡大で、戦後初めて夏の甲子園が中止となった。独自の愛媛大会こそ開かれたが、目指した舞台はなく心にはぽっかりと穴が空いた。 背番号25 岡垣昂佑捕手 高校最後の夏の大会を終え、卒業後の進路に迷っていたところに、愛媛MPから勧誘の声がかかった。球団が見ほれた二塁送球1・8秒台の強肩捕手は、当時の心境を「驚いた」と語る。 鳥取商業高での3年間を「挫折」と表現する。小中学生時代はチーム内に捕手は自身のみ。高校入学して初めてポジション争いを経験した。 背番号9 石垣杜心内野手 スイングスピード159キロのパワーに、50メートルを6秒で駆け抜ける走力を持ち合わせた強打者だ。昨季、独立リーグでは四国ILと双璧を成すBCリーグの茨城で打点王を獲得した24歳は不退転の決意で愛媛MPへとやって来た。 昨季のBCリーグでの成績は打率3割7厘、8本塁打、54打点と申し分ない数字を残しながら、NPB入りはかなわなかった。愛媛MP入りはさらなる成長を求めての決断だった。 背番号29 岩浪浩輝外野手 身長164センチ、体重63キロ。チームで最も小柄な体格ながら、開幕から確かな存在感を放っている。「(体格のある選手を)うらやましいと感じることもあるけど、(体が小さい分)投手が投げづらいなど、良さもある。持てる力でやるしかない」と頼もしい。 50メートルを5秒8で駆け抜ける脚力と巧みなバットコントロールの二つの武器を携える。オープン戦でアピールに成功すると、3月30日の開幕戦でスタメンに名を連ね、うれしい初安打も記録した。 背番号22 島原大河捕手 打撃には絶対の自信がある。その強みを生かしてNPB入りをつかむため、高校以来4年ぶりとなる捕手挑戦を決めた。 強豪・敦賀気比高(福井)では、一塁手兼2番手捕手として夏の甲子園に2年連続出場し、日本経済大でも早くから頭角を現した。1年秋のリーグ戦で首位打者のタイトルを獲得するなど華々しい活躍。一方で打撃に専念するため捕手ではなく一塁手として4年間を過ごし、NPBから声がかかるまでには至らなかった。 背番号15 麻田一誠投手 多彩な変化球を操る20歳の技巧派右腕は日本経済大を中退し、愛媛MPの門をたたいた。すべては夢の実現のため。「大学だと2年目、3年目に投手としてピークがきても、(NPBのドラフト指名は)卒業まで待たないといけない。独立リーグなら1年1年が勝負」と決意は固い。 和歌山東高で2年秋からエースナンバーを背負い、2022年の春のセンバツで、春夏通じて同校初となる甲子園の切符を獲得した。中でも、秋季和歌山県大会準決勝で、その年の夏に全国制覇を成し遂げた智弁和歌山高を破った一戦は「自信を得て、NPBを意識するようになった」と振り返る。 背番号4 森山暉塁内野手 昨年まで阪南大に通いながら関西独立リーグの堺シュライクに所属し試合出場を重ねてきた。身長182センチ、84キロの恵まれた体格から繰り出す豪快なスイングに磨きを掛けている。 開幕戦は8番サードでスタメン出場し初ヒットを放ったが、頭部に死球を受け無念の途中交代。その後は試合出場を続けているものの、完全にレギュラーを確保したとは言いがたい。
愛媛新聞社