コロナ禍入社5年目社員、200人が一堂に 「同期の大切さ」「キャリア形成」一体で 三菱電機
三菱電機は、新型コロナウイルスの影響で入社式が中止になった2020年入社の社員を対象にした「入社5年目向けキャリア自律セッション」をスタートした。コロナ禍で一堂に会する機会が無かった入社5年目の社員らに直接会う場を作ることで、同期の深いつながりを持つきっかけにしてもらうとともに、今後のキャリアを考える機会にする狙い。約800人の社員を200人ずつ4グループに分け来年3月まで順次行っていく。 【関連写真】漆間社長自らが会場全体を歩き、参加者の顔を近くでみながら自身のキャリアについて説明した 「入社式も集合研修もなく、同期が実際に会う機会がなかった20年4月入社の若手社員に集まる機会を作りたかった」。人事などを取りまとめる阿部恵成常務執行役CHRO、広報担当は、今回のセッションを設けた思いをこう話す。 三菱電機は毎年、新卒(大学、大学院、高専卒)の事務系・技術系が約700~800人、高卒は約250~300人が生産基幹研修生として全国各地の製作所(工場)に入社。コロナ禍の20年前後も全体で1000人規模の新入社員を迎えている。 新卒は4月に全員が集まり入社式を行った後に集合研修を経て全国拠点に配属される流れだが、20年は入社式も集合研修も行われず配属された。配属先でも在宅勤務で社員と相対する機会が限られていた。 今年は5年ぶりに対面入社式を東京・有楽町の東京国際フォーラムで行い、集合研修も実施。同期が一堂に会してつながりを持つ取り組みの必要性が経営陣にも見直され、今回のセッションを開催することになった。 セッションは、同期同士での関係性の構築と強化を目的としながら、業務を任せられるようになってきた5年目という節目を迎えた各人に今後のキャリアについて考える場とした。全国の製作所などから200人ずつが呼ばれ、5人ずつテーブルに座りディスカッションやグループワークを行った。 冒頭、漆間啓社長CEOが経営戦略と自身のキャリアと転機について講演。漆間社長が入社後に配属された部署で何を考え、どう取り組んできたか、社長就任後の今に至るまで、各テーブルを巡回し参加者の顔をみながら丁寧に説明した。 漆間社長は「自分のパーパス(志)を生かすために自分がどう変わっていくか、それを言語化してほしい」と思いを伝え、「いつも情熱、熱意、執着心と言っているが本当に重要だと思っている」と締めくくった。
電波新聞社 報道本部