2000万円超の新型レンジローバーPHEVは令和の“砂漠のロールス・ロイス”だ!!! 都会派に進化した超高級SUVはカリナンよりお買い得!?
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プアマンズ・カリナンではない
1970年に登場した初代レンジローバーはかつて“砂漠のロールス・ロイス”と、呼ばれた。それから半世紀以上が過ぎ、新型レンジローバーSV PHEV P510eに試乗した筆者はこう思った。これは“都会のロールス・ロイス”だ、と。プラグインハイブリッドのP510eは、それほど贅沢で華やかで、乗り心地がよくて、ホンモノの“砂漠のロールス・ロイス”の「カリナン」以上に静かだった。 決してプアマンズ・カリナンではない。レンジローバーSV PHEV P510eの車両価格は2551万円。広報車にはさらに豊富で魅力的なオプションが多数選ばれている。たとえば、サンライズカッパーというステキなボディ色は96万5000円。ほとんど無音で出てくるサイドステップは63万4942万円(最低地上高がたっぷりあるので、このサイドステップは断然あったほうがよい)。あれやこれやでオプションの総額は395万1422円、車両価格と足すと、およそ3000万円に達する。これをプアマンズ~と、呼ぶのは畏れ多いけれど、カリナンより1000万円以上お求めやすいのだから、カリナンよりお買い得、とはいえそうだ。 そもそも2020年1月に日本での受注が始まった現行レンジローバーは、ボディのサイズがカリナンに迫るほどでっかい。現行レンジローバーのスタンダードホイールベース(SWB)は2995mm、ロング・ホイールベース(LWB)は3195mm。カリナンのホイールベースは3295mmのみで、レンジローバーのLWBよりちょうど100mm長い。 カリナンは全長×全幅×全高=5340×2000×1835mm。レンジローバーLWBは5265×2005×1870mmと、全長以外はカリナンを上まわる。真横から見なければ、でっかいのである。もっとも、P510eにはSWBしかなく、こちらは全長が5060mmにとどまる。だけど、前を見て運転していたら、ホイールベースの長さは205mm違っていようと、でっかいという印象は同じだ。 PHEVは3.0リッター直6エンジンとモーター、それにリチウムイオン電池を組み合わせている。直6はターボを装着していて、最高出力400psは5500~6500rpmで、最大トルク550Nmは2000~5000rpmの広範囲で発揮する。変速機に内蔵されたモーターは最高出力105kW(143ps)、最大トルク275Nmを生み出し、3t近い車重のでっかいボディにもかかわらず、最長113km、モーター走行できる。