「シニアの長期投資はネット証券より対面証券がおすすめ」フリージャーナリストが語る理由とは? 安い手数料が思わぬ弊害につながる危険性も
ネット証券では各種情報へのアクセスが速いのも“売り”だ。 パソコンの画面をクリックするだけで、株価や市況のニュースなどがリアルタイムで映し出される。注文の執行でも、パソコンの画面上でリアルタイムに確認できる。安さと速さ、これがネット証券の強みである。 しかし、対面証券でもこうしたネット取引の併用が可能だから、ネット証券のメリットも得られる。 対面取引のきめ細かな助言やサービスとネット証券のスピード取引の両方のメリットを享受することができる。
■割高な手数料は、質の高い助言で取り戻せる 手数料はたしかにネット証券に比べて割高だが、年にせいぜい数回しか取引しないのだから無視できる。 そして取引手数料が割高な部分は、営業担当者からの質の高い投資助言による高い投資パフォーマンスで取り戻せばよいだけの話だ。 対面証券の営業担当者は、こちらが頻繁に売買する気がないとはっきり伝えてもしつこく電話をかけてくることがあるが、ネット証券ではそうした煩わしさをシャットアウトすることができる。
ただし長期投資を推奨する立場から言えば、ネット証券の手数料の安さが魅力的に感じているとすれば、それは投資家から投機家へと変身しつつある前兆だ。 警戒信号だと受けとめるべきだ。
川島 睦保 :フリージャーナリスト、翻訳家