オリックス・宮城大弥 球速を落として打者を幻惑「投げる勇気は必要」/伝家の宝刀
緩急を生かした投球術で、躍動してきた。今季、高卒5年目を迎える宮城大弥は、150キロを超えるストレートを投じた直後に、80キロ台の超スローカーブを投じ、打者のタイミングを外している。 【選手データ】宮城大弥 プロフィール・通算成績 約70キロの球速差を生かす投球術に「緩いボールを投げる勇気は必要になります。カウントやタイミングを間違えないようにしないといけない。ボールが遅いので、しっかりとらえられると簡単に飛んでいくと思うので。キャッチャーとサインの確認をして(投じるか)選択しています」とマウンド上での工夫を忘れない。 プロ入り直後は「100キロ台だったと思います」と振り返る持ち球のカーブだが、改良を重ねて少しずつ球速を落としてきた。 「バッターの目線を変えられる1球だと思っています。カウントを取りたいタイミングでは、初球に使うこともできますし、(カウントを)追い込んだタイミングで使うと反応できないんじゃないかなという考えもあります」 鋭いキレを誇るスライダーとも組み合わせ、打者を手球に取る。 昨季、主に宮城とバッテリーを組んだ森友哉も「効果的に使えていると思います。うまく散らせているので」と太鼓判を押す。 “代名詞”ともなりつつある超スローカーブだが、進化の途中だ。 「スライダー、フォークもある中で、選択肢の一つとしてバッターが意識してくれれば、僕としてはうれしいです」 球速だけでなく、キレも磨いていき、さらなる改良を続けていく。 写真=BBM
週刊ベースボール