寛一郎、名優を父に持つ同じ境遇の緒形直人から「特別な華がある」と太鼓判
俳優の寛一郎が13日、都内で実施された主演映画『シサㇺ』の初日舞台挨拶に共演の和田正人、平野貴大、サヘル・ローズ、緒形直人、そして中尾浩之監督と参加した。 【写真】主演映画の公開に笑顔を見せる寛一郎 アイヌと和人との歴史を描いた壮大な歴史スペクタクル作。主演の寛一郎は「ちょうど1年前の夏に北海道の白糠町でまるまる1ヵ月間撮影をしました。撮影以外にも今日まですごく沢山の方々が携わり協力をしていただき、こうして初日を迎えることが出来ました」と力強く挨拶。すると共演の緒形から「彼は芝居に真摯に向き合っていて、目線は良いし、持っている華がある。特別なものを持っている感じがする」と太鼓判を押されていた。 北海道・白糠町の大自然の中で大規模なロケを敢行。役柄上、片眼が塞がった状態だったという和田は「ロケ地が山なので道なき道の草をかきわけての撮影で、遠近感も取れないし、みなさんが移動するスピードにもついていけない。精神的にも肉体的にも追い込まれた状態。過酷な大自然でのロケはハードでした」と回想した。 しかもクマが出没する危険性もあったそうで、和田は「真っ先にやられるのは僕。ヒグマってウサイン・ボルトくらいの速さがあるそうなので」と悲鳴。これに寛一郎は「撮影に際しては定期的に爆竹を置いたり音楽を流したり、人間がいる事を知らせるようにしていた」と安全性は確保されていたとしながらも「まあ、クマが出たら和田さんを置いていこうと…」とブラックジョークを飛ばして笑いを取っていた。 改めて寛一郎は「白糠町の皆さんの協力なくして、この映画は完成できなかったと思います。アイヌの物語ではありますが、これは過去の問題を描いているのではなく、今に通ずる物語を描いていると思います。その問題を僕らは考え、模索し、未来に提示する義務があると思います」と作品に込められた意義を口にしていた。 ※『シサム』の「ム」は小文字が正式表記