「自立した札幌人」育成目指して 札幌市内の高校とホテルが協定
【北海道・札幌】5月3日付の記事で届けた話題「高校生が取ったはちみつを朝食バイキングに提供 札幌市のホテル」の札幌市内の高校とホテルが協定を結ぶことになりました。「自立した札幌人」を目指した人材育成など、高校とホテルのノウハウを生かした事業を行っていきます 。
連携による地域創生・地域貢献が狙い
協定を結んだのは、札幌市中央区の市立札幌大通高校とセンチュリーロイヤルホテルです。6月17日に「包括連携と協力に関する協定締結式」を行いました。 式では、まずセンチュリーロイヤルホテル総支配人の桶川昌幸さんが挨拶。北海道産の食材を大切にしているという両者の目的が一致、4月末から、大通高の生徒が学校で採蜜したはちみつをホテルの朝食ビュッフェで提供し始めたきっかけとなって、そこから連携を強化することになった、と話しました。 「ホテルの持つレストランやイベントのノウハウを、はちみつを使った商品開発に生かし、業界の活性化ひいては地域への貢献へつなげていきたいと考えています」(桶川さん) 続いて大通高校長の鈴木恵一さんが、学校が内部完結することでガラパゴス化が進んでいることを危惧し、外部連携を強化する中でホテルの持つノウハウに注目したことを説明。 「産学連携・学社融合による地域創生は大通高校が目指しているところ。ホテルと連携することで、自立した札幌人を育てていきたいです」と挨拶しました。
新しい教育による新しいサービスを生む
その後、二人は協定書に調印し、正式に大通高とセンチュリーロイヤルホテルの包括連携・協力に関する協定はスタート。この協定の実務を担当する西野功泰(よしやす)教諭は「キャリア教育の推進(準備教育の充実)」「ミツバチプロジェクト(前述の生徒による採蜜・商品化全般の呼称)へのホテルの協力」「インターンシップの多様化(3日間のインターンシップを長期化させる、など)」というビジョンを語りました。 「新しい教育で新しいサービスを生み、学生たちの成果を発表する場も設ける予定です」(西野さん) ちなみに、センチュリーロイヤルホテルの朝食ビュッフェで提供されているはちみつですが、6月いっぱいで品切れになりそうとのことです。 (ライター・橋場了吾)