「就活が厳しくなると思う」学生、2年ぶり増加 〝売り手市場〟なのになぜ? 内々定も増
学生優位の「売り手市場」が続いている、2025年卒業予定の学生の就職活動。しかし、就職情報会社の調査では、「先輩と比較して今年の就活は『厳しくなる』」と答えた学生が2年ぶりに増えました。一体なぜなのでしょうか? 【画像】「私の強みは責任感」面接で〝大嘘〟 でも内定した「就活あるある」
2月時点で「内々定」が約4割
2025年3月に卒業予定の全国の大学生・大学院生を対象に、就職情報会社「マイナビ」が行った調査(2月25~29日、有効回答数2428人)によると、2月時点で38.7%の学生が「内々定を得た」と回答。前年よりも10.6ポイント増えたそうです。 内々定を得た学生のうち、文理別では理系の男性が44.3%、女性が45.4%、文系の男性が36.4%、女性が33.4%と、理系の方が多くなっていました。 「入社予定先を決めて就職活動を終了した」という学生も8.4%(前年比2.8ポイント増)いましたが、内々定を得ても就活を続ける学生が多いといいます。 活動状況では、業界研究や職種研究、自己分析などの就活準備は昨年より微減し、エントリーシートの通過や面接といった採用選考に関する活動が増加しました。
約3割の学生「就活が厳しくなる」
前年よりも内々定を得た学生は多い一方、「先輩と比較して今年の就活はどうなると思うか」という問いに対し、31.6%(前年比2.4ポイント増)の学生が「厳しくなる」と回答しました。 「厳しくなる」と回答した学生は、2年ぶりに増えたそうです。 その理由として最も多かったのは「採用選考が早期化しているから」(76.6%)。前年よりも16.6ポイント増えました。 売り手市場と言われていますが、一部の学生は「早期化」による危機感を持っているようです。 次いで「企業によって、就活スケジュールが大きく違いそうだから」(40.2%)、「選考開始までの期間が短くなるから準備不足になる」(36.3%)、「気持ちが焦るから」(31.4%)となりました。 調査を担当した同社キャリアリサーチラボ主任研究員の井出翔子さんは、「就職活動が早期化していても、大切なのは『自分がどうしていきたいか』です」とアドバイスします。 採用選考が本格化するのはこれからです。引き続き就活を続ける学生へ「どのような社会人になって、どのようなキャリアを歩みたいか。そこが明確になればスケジュールに振り回されたり、周りの状況を見て不安を感じてしまったりすることはなくなると思います。自分の軸を明確にして、自信を持ちながら活動を続けてください」と話しています。 ◇ ◇ ◇ <体験談お寄せください> 大学在学中、または入社3年目くらいまでの方、就活の体験を聞かせていただけませんか? 取材に協力していただける方は、こちらのフォーム(https://forms.gle/yKTLpDZUaCASevmA6)からご連絡ください。