現役最年長棋士・青野照市九段が引退 最終盤の逆転負けに「私らしい終わり方」
将棋の現役最年長棋士・青野照市九段(71)が13日、東京・渋谷区の将棋会館で指された竜王戦6組昇級者決定戦で泉正樹八段に146手で敗れ、本局で引退が決まった。1974年のプロ入りから50年の棋士生活に終止符を打った。 最終盤、青野に勝ちがあった局面での逆転負けだった。終局後、青野は「まあまあいい将棋が指せたと思っていました。最後は形を作っていくだけだと思った。(相手玉が)詰まないというのは1秒も考えなかった。時間も残っていたけど、時間を使う必要も無い将棋だと思っていた。本当におおばかものですね」と振り返った。 感想戦の手を止めず、駒を進ませながら、「私らしいですね。私らしい終わり方ですね」と繰り返した。 泉八段は「終止符に対して、僕じゃふさわしくないという気持ちがありました」と話した。 青野の通算成績は800勝899敗だった。
報知新聞社