「熟年不倫」調査で夫の依頼が増えた理由 女性探偵語る
熟年離婚(同居20年以上での離婚)の割合が過去最高を更新する中で、浮気調査を長年手がけてきた探偵社からは、近年の傾向はどう見えているのだろうか。 【写真】浮気調査の報告書 1980年創業の総合探偵社「ガルエージェンシー」は、全国に120拠点以上のネットワークを持つ。これまで3万8千件以上の調査を手がけ、うち7割は配偶者の浮気調査が占めると、渡辺菜緒取締役は語る。 依頼者のほとんどは40~60代。数年前までは妻からの依頼が約9割だったが、最近は夫からの依頼が増え、今は約4割を占めるという。 現場での尾行や張り込み、相談員として計13年の経験を持つベテラン探偵の板東優子さんはこう分析する。 「昔は夫が外で浮気するというパターンが9割でしたが、最近は、妻が出会い系アプリで浮気していると夫が疑い、依頼してくるケースが増えています」 板東さんによると、40代後半の夫からの依頼で妻の浮気現場の証拠を押さえ、離婚訴訟では夫が子の親権を要求したケースがあったという。 熟年夫婦の浮気では、相手にも配偶者がいる「ダブル不倫」のケースが多いという。「相手が夫妻の友人だったというケースもあり、慰謝料などを巡り、泥沼化することもある」(板東さん)。
朝日新聞社