ウォール街の人材競争し烈、福利厚生に照準-シティも育児休暇を拡充
(ブルームバーグ): シティグループは、米国で育児休暇を増やし、家族の介護のために有給休暇を導入する。人材の獲得・維持でしのぎを削るウォール街の競合企業と足並みを一段とそろえようとしている。
今回の拡充策では、米国とプエルトリコで親になったばかりの全ての従業員に対し、16週間の有給休暇が付与される。これには養子縁組や代理出産で子供をもうけた場合も含まれる。出産の場合にはさらに8週間の有給休暇が与えられるため、最大で計24週間となる。ブルームバーグ・ニュースが確認した社内メモで分かった。
さらにシティは今後、深刻な健康状態で介護が必要な家族の世話をする従業員に、年間2週間の有給休暇を認める。これまでは無給休暇のみだった。競合他社の中には、同様の介護目的のためにすでに最大4週間の有給休暇を付与している企業もある。
今回の変更は、米国の同業他社との間で競争力を高めることにはつながるが、育児休暇に対する文化的要求や法的義務がより強力で手厚い世界の他の地域と比較するとなお後れを取っている。英国では、シティの従業員は基本給を受給しながら26週間の休暇取得が可能で、支給額引き下げや無給の形で期間をさらに延長できる。
インドでは女性の雇用拡大に向けて、各行がさまざまな対策を打ち出している。HSBCホールディングスは国内で働く行員のベビーシッター費用を負担し、シティは新米ママに産休明けから1年間、在宅勤務を認めている。
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原題:Citi Boosts US Parental Leave to Compete With Wall Street Rivals(抜粋)
--取材協力:Katherine Doherty.
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Todd Gillespie