井上きみどりさん漫画「戦争中の子どもの生活」 語り継ぐ戦争の記憶#2〈宮城〉
仙台放送
7月10日の仙台空襲の日を前に、7月6日から、「戦災復興展」が開かれます。今年は、そのなかで、コメンテーター、井上きみどりさんの漫画パネルの展示があります。そこで、今回は、きみどりさんに直接お話を伺いながら戦争について考えていきます。まずこちらをご覧ください。 7月6日から始まる「戦災復興展」。ここに、「戦争中の子どもの生活」と題した井上きみどりさんの漫画作品がパネル展示されます。 当時子供だった3人に、それぞれの戦争体験を聞き、漫画として構成した作品。 平穏だった生活の中に、戦争が忍び寄ってくる様子が描かれます。 食料が配給になり、生活に必要なものがほとんど手に入らなくなっていきます。洋服は「つぎはぎ」に。空襲に備え、あちこちに防空壕が作られ、学校でも空襲に備えるようになります。 執筆中のきみどりさんの仕事場にお邪魔しました。 聞き取った話をもとに一つの漫画作品として構成していく作業。 井上きみどりさん 「3人のその時系列が整うように、あの時、同じ時間に何をしていたかっていうものを描きたかったので、整え直すっていうのは、結構時間がかかりました。絵をちょっとラフな状態で入れてみて、セリフも入れて、解説の文章も入れてっていうふうにして組み立てていきます。」 事実の再確認や表現の工夫、構成の練り直しを繰り返し、作品を仕上げていきます。 作品の最後は、「いつおくん」が友だちといつものように別れて家に帰る場面です。 しかし、それは1945年7月9日の夕方。 作品はこの一文で終わります。 「それが友だちとの最後のお別れになってしまったのです」
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