もともとは動物園だった!?大阪「箕面温泉スパーガーデン」に残る廃道から知られざる歴史を紐解く旅
ミキの昴生と亜生がMCを務める、全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』。今回は前回に引き続き、全国100万キロ以上の道を巡ってきた道マニア歴26年の鹿取茂雄さんが、大阪府の"レジャー施設に眠る廃道"を巡ります。※許可を得て撮影しています。 【動画】「箕面温泉スパーガーデン」の立ち入り禁止エリアにある謎の参道は【15分14秒~】
立ち入り禁止エリアに特別潜入!次々に現れる"謎"の建造物
鹿取さんと一緒に旅をするのは、一般の女性。2人が訪れたのは、箕面(みのお)市にある「箕面温泉スパーガーデン」。 広大な敷地の中に温泉やプール、ホテルなどがある複合レジャー施設で、かつては他にも遊園地やスケート場などもあった巨大総合レジャー施設でした。 敷地面積は5万坪を超え、甲子園球場約4.2個分の広さを誇り繁盛しましたが、現在は営業規模を縮小。そのため、使われていない敷地があり、そこには道マニア界でも噂になるほど魅力的な廃道が眠っていると鹿取さんは言います。 そんな「箕面温泉スパーガーデン」の立ち入り禁止エリアに、特別潜入! 前回は名物エレベーターの西側にある廃道を探索し、「敷地内にこんなに廃道がある温泉は他にない」と感激していた鹿取さん。 今回は、さらにディープな世界が待っているという東側にある廃道を探索します。 立ち入り禁止エリアに入って石階段を上ると、見えてきたのはレンガが4重巻きになった"穴"。トンネルではなく行き止まりになっており、「噂によると、ここに動物がいたらしい」と鹿取さんは言います。 真偽不明のまま、2人はさらにその先へ。すると、対岸から川を跨いで敷地へと繋がる"ケーブルカーの跡らしきもの"を発見! さらに、"廃墟"や"給水設備と思われる建造物"など、廃道に次々と"謎"が現れます。一体どのような理由で造られたのか…?
ついに解明!立ち入り禁止エリアに眠る数々の"謎"の正体とは
「箕面温泉スパーガーデン」が歩んできた歴史を、広告担当の方からお話を聞くことができました。 (1)"レンガ造りの穴"の正体 「箕面温泉スパーガーデン」ができる前、同敷地には明治43年に造られた「箕面動物園」ありました。「上野動物園」「京都市動物園」に次ぐ日本で3番目に古い動物園で、日本一の動物園を目指し、広大な敷地にはライオンやトラ、ラクダなど多くの動物がいたそう。 動物だけでなく、観覧車もあるほどのスケールを誇りましたが、宝塚市の新しい動物園に移設するのをきっかけに大正5年に閉園したとのことです。 (2)"給水設備らしき建造物"の正体 昔の給水設備ではなく、「この地に温泉が出たことで、温泉を汲み上げている」とのこと。 「箕面動物園」の閉園から35年後の昭和26年、温泉施設として「箕面観光ホテル」が開業。さらにその14年後、周りにプールや遊園地ができ、一大レジャー施設となる「箕面温泉スパーガーデン」が誕生しました。 (3)対岸から川を跨ぐ"ケーブルカーらしき痕跡"の正体 当時使われていた、「箕面温泉スパーガーデン」専用のケーブルカー。たった100mしかなく、日本一短い鉄道と呼ばれ話題を呼びましたが、エレベーターができたことで廃止になりました。 (4)西エリアに眠る"廃道"、"連なる鳥居"と"神社"の正体 前回の探索で歩いた謎の廃道は、動物園があった頃に造られた道を整備してできた、かつての遊歩道。しかし、レジャー施設が完成したことで使われなくなりました。 また、当時はホテルでの事故が多かったため、災いをなくすために神社を建立。ホテル開業後から現在も参道は使われており、従業員が月に1度参拝して神社を綺麗な状態に保っていると言います。 (5)西エリアに残る"白い橋"の正体 前回の探索で見つけた、敷地の中央から西に向かってのびる白い橋は、プールへ行くために造られた専用の橋だったそう。橋の親柱には、銘板があった痕跡も。かつてプールがあった場所には、現在マンションが建っています。 残念ながら"廃墟"の謎は解明できませんでしたが、「おそらく従業員寮なのでは」と鹿取さんは推測します。 8月27日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より
CBCテレビ