夏合宿の試合結果は驚きの連続。今季の大学ラグビーは大混戦か!?
8月18日はもう一つの注目カードがあり、天理大が29-28で明大を下した。天理大は早大にも勝ち、関西の春季トーナメントで4位に沈んだところから急速にチーム力を上げている。春は負傷者が多く、PR森仁之輔(3年)、FL太安善明(2年)、FL川越功喜(2年)らU20日本代表選手も不在だった。前に出るディフェンス、ディフェンスラインに接近してのアタックは健在で、NZからの留学生FLアリスター・サウララ(1年、196cm、102kg)、突破力あるNO8パトリック・ヴァカタ(4年、189cm、115kg)ら大型選手がフィットしてくれば関東の上位校を倒す力がある。
明大が力を見せたのは8月22日の京産大戦だった。前半は京産大に圧力を受けるシーンもあったが、ブレイクダウン、モール、スクラムと全般的に圧力をかけ、後半12分の時点で38-5と大きくリードした。立ち上がりからSO伊藤龍之介(2年)のロングキック、ランが光り、京産大のディフェンスを翻弄した。この夏のSOとして最も輝いていたと言ってもいいだろう。FW第三列には木戸大士郎キャプテン(4年)、最上太尊(3年)らパワーある選手が並び、バックスリーにはスピードある両WTB安田昂平(4年)、坂本公平(4年)、FB金昂平(きむ・あんぴょん、4年)がおり、ここに日本代表合宿に参加した海老澤琥珀、1年生の白井瑛人も加わる。BKの才能は枚挙にいとまがない。シーズン終盤までにどこまで力を上げられるのか注目だ。
関西王者の京産大は明大戦の後半、爆発的な突破力を誇るNO8シオネ・ポルテレ(3年)がトライして盛り返したが、ミスが多すぎた。それでも、U20日本代表のLO石橋チューカ(2年)、LOソロモネ・フナキ(4年)に加え、土永旭(4年)、高木城治(2年)、村田大和(2年)のSHトリオがU20日本代表、日本代表など高いレベルで経験を積んでおり、伝統のスクラムがまとまってくれば、悲願の大学日本一を狙える力がある。