JA阿蘇のコメ専用倉庫が落成 生産から保管まで「地域内完結」体制整う
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JA阿蘇(阿蘇市)のコメ専用倉庫「米夢[まいむ]」の落成式が8日、同市狩尾の現地であった。出荷前のコメはこれまで熊本市の民間施設で保管しており、生産から保管まで地域内で完結できる体制が整った。 熊本の経済ニュース
8616平方メートルの敷地に、延べ床面積5121平方メートルの鉄骨平屋を新設。建設費は約20億円で、約4割を国の補助金で賄った。湿度と温度を自動で管理し、熊本県内JAの農業倉庫で初めて大型の棚が自動で移動するシステムを導入した。11月に稼働開始した。 最大収容量は、同JAが1年間に取り扱うコメの約3分の2に当たる4898トン。稼動により、熊本市の民間施設に分散して保管していた年間約4千万円の委託料を削減できるという。 同JAは近年、農薬や化学肥料の使用を抑えた特別栽培米の生産を推進している。関係者ら約80人が出席した式典で、原山寅雄組合長は「新米価格が上がり、追い風が吹いている。倉庫が阿蘇地域の農業の基盤になると確信している」とあいさつした。(小田喜一)