韓国野党「韓代行、あす午前がマジノ線…越えれば28日弾劾」
韓国最大野党「共に民主党」が韓悳洙(ハン・ドクス)大統領権限代行首相に対する弾劾マジノ線を「27日午前」と予告した。これまで国会が推薦した憲法裁判官3人を任命しなければ弾劾案発議と報告を当日推進するということだ。 民主党の朴賛大(パク・チャンデ)院内代表は25日、中央日報の電話取材に対して「26日午後の本会議で憲法裁判官3人任命案を通過させて、韓代行の弾劾は27日午前まで見守った後に決める」としながら「(韓代行が任命しなければ)すぐに弾劾案を発議して27日午後2時本会議に報告し、翌日(28日)本会議をまた開いて弾劾案を処理する計画」と明らかにした。当初検討した30日の本会議から2日操り上げて迅速に韓代行弾劾を終えるという意図だ。 これに先立ち、民主党は24日、韓代行に対する弾劾案を全会一致の党論に決めて同日発議しようとしたがこれを保留にした。民主党のある関係者は「大統領に続く首相弾劾が一歩間違えれば『やり過ぎ』というイメージを与えかねない」とし「韓代行に憲法裁判官任命に対する十分な時間を与えたのに、これを任命しなければ、権限代行弾劾が避けられないということを世論も納得するだろう」と話した。 禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長も24日、民主党院内指導部に韓代行に対する弾劾手続きは憲法裁判官任命関連の手続きを踏んだ後に推進しても遅くないという趣旨で勧告したという。 ただし民主党では韓代行が27日午前までに裁判官を任命するかどうかについては懐疑的な雰囲気だ。これに先立ち、韓代行は24日「憲法裁判所裁判官任命のように法理解釈と政治的見解が衝突する懸案を賢明に処理するためには与野党が額を突き合わせなければならない」とし、与野党合意を強調した。 韓代行の弾劾訴追案が可決されれば、規定により崔相穆(チェ・サンモク)経済副首相兼企画財政部長官が権限代行を受け継ぐ。双特検法〔内乱特検法・金建希(キム・ゴンヒ)夫人特検法〕の公布または拒否権行使と憲法裁判官任命という課題もそのまま抱え込むことになる。 特に双特検法の拒否権行使期間は来年1月1日までで、崔副首相は権限代行になると同時に決定を下さなければならない。崔副首相が拒否権を行使しなければ特検法は自動で効力を持つ。 カギはやはり憲法裁判官任命だ。法定期間が決まっていないことから、崔副首相まで先送りを続ければ、民主党は再び弾劾カードを取り出さなければならない状況に置かれる場合がある。 こうした中、民主党では崔相穆(チェ・サンモク)権限代行体制に対する期待感も出ている。朴省俊(パク・ソンジュン)院内首席副代表は25日、MBC(文化放送)ラジオで「崔副首相も戒厳国務会議に出席したので(韓代行のように)弾劾問題に連結されるのではないか」という質問に「崔副首相は(戒厳に)明確に反対立場を明らかにしたという部分がある」と答えた。朴範界(パク・ポムゲ)議員もこの日CBSラジオで「野党によって一方通過したいわゆる減額予算案に対しても積極的に執行する意志を表現し、経済信任度と関連したさまざまな会議を主宰するなど韓代行よりは幾分よくないだろうか」と話した。 国民の力は韓代行弾劾推進を強く糾弾した。金大植(キム・デシク)院内首席報道官はこの日KBS(韓国放送公社)ラジオで“「民主党が与党を完全に焦土化しようとしている」と指摘し、崔炯斗(チェ・ヒョンド)議員もKBSラジオに出演して「国家信任度を回復しようと努力する権限代行を弾劾するということは無政府状態にしようとすること」と指摘した。 一方、26日に予定された与野政協議体の最初の会議は事実上取りやめになった。国会議長室は「今日(25日)実務協議があってこそ会議が開かれるが、今は難しい雰囲気」と明らかにした。民主党の朴省俊院内首席も「実務協議をして糸口を探るべきだが国民の力はまだ大枠も決められていない状態のようだ。明日開かれるのは難しい」と話した。