【第8回横浜トリエンナーレ】 リニューアルした横浜美術館や 横浜にあふれる見どころをチェック
駅近くにも! 通りすがりに見つかる期間限定アート
◆石内都@みなとみらい線馬車道駅コンコース 馬車道、クイーンズスクエア横浜、元町・中華街駅連絡通路など人々が行き交う通路などの無料空間に作品が展示されているのも、本展のユニークな試みのひとつ。 みなとみらい線馬車道駅コンコースにある石内都「絹の夢-silk threaded memories」は、第8回横浜トリエンナーレ組織委員会とBankART1929によるプログラム。馬車道駅を使って旧第一銀行横浜支店会場などに行くときにチェックしてほしい作品です。 絹にゆかりのある馬車道に石内都「絹の夢」から紡がれた空間を立ち現します。こちらは、群馬県の製糸工場の写真と絣(かすり)の着物地の写真で構成されたインスタレーション作品で、中を通り抜けることもできます。カラフルな織物は、ヨーロッパの前衛的な柄を取り入れた斬新なデザインで、日本の近代女性が愛用していた普段着の着物なのだとか。カラフルな織物のパネルは、思わず立ち止まってじっくりと観てみたくなります。 ◆チュン・イン・レインボー・チャン@元町・中華街駅連絡通路 元町・中華街駅連絡通路に展示しているのはチュン・イン・レインボー・チャンによる「生果文(果物の詩)No. 2」。香港の先住民族のルーツをもつ彼女は、自身の民族に属する女性たちの文化を取り戻そうと、高齢の女性たちを訪ね、失われた伝統の復活に奮闘します。元町・中華街駅連絡通路には、結婚式で花嫁が実家との別れを嘆く様子を果物にたとえた詩が展示されています。展示のQRコードを読み込むと作家自身が弾き語りした歌を聴くこともできます。 第8回横浜トリエンナーレ「野草:いま、ここで生きてる」 2024年3月15日(金)~6月9日(日)
桐生奈奈子