松井玲奈のエッセイ『私だけの水槽』 「一番集中できるのは新幹線の中」と話した会見をほぼ全文公開!
エッセイ集『私だけの水槽』の発売を記念し、4月17日に松井玲奈さん(32)が紀伊國屋書店新宿本店で刊行記念会見を行った。 【写真】「コメディに挑戦したい」と話す松井玲奈さん 苦手なことも好きなことも、ありのままを書き綴る最新エッセイ集。刊行記念会見の模様を、ほぼ全文公開します! * * * ストローでジュースを上手く吸い込めなくても、歌が苦手でも、自分に敬意を払って、日々を過ごす。苦手なことも好きなことも、ありのままを書き綴る最新エッセイ集『私だけの水槽』は、「小説トリッパー」(朝日新聞出版刊)の連載に書き下ろし4作品を加えた1冊。 多くのマスコミを前に行った刊行記念会見の模様を、ほぼ全文公開します! ――『私だけの水槽』を初めて手に取ったときに感じた思いは 「小説トリッパー」での連載が長期に渡っていたので、やはり自分が書き溜めていたものが1冊の本になることがすごく嬉しいです。『私だけの水槽が』が、今からいろいろな人の手に渡り、楽しんでいただけることを考えると、すごくワクワクする気持ちが生まれてきました。 この本には日常の話だったり、役作りで悩んでしまったこと、一緒に生活している猫ちゃん2匹との話も書いていたりします。ミュージカルのオーディションに落ちた話も書きました。 私は自分の内面の苦手な部分やマイナスな部分を出していくことを恥ずかしいとは思っていなくて。いろいろな人に自分のことをもっと身近に感じてもらいたいんです。 読んでいただいている皆さんと私は同じ。いろんなことで悩むし、躓くし、美味しいものを食べたら嬉しい。そういうことを知ってもらいたいです。
■ランニングマシーンをずっと走っている感じ 書き始めた時期がコロナ禍だったこともあり、なんとなく周りの時間が止まっている感覚がありました。連載を書いている中でも、ランニングマシーンをずっと走っているみたいな、周りの景色があんまり動いてない感覚があったんですね。 でも、完成したものを自分で読み直した時に、止まっているように感じても、実は自分が気づかないぐらいでも、ちょっとずつ前に進んでいたりなどの変化があることに気がつくことができました。 『私だけの水槽』の中に「趣味の収穫どき」っていう話があります。「自分がやりたいと思った時が、それに向かうベストな時期」と言ってもらったことがあったのですが、まさにそうだなと思います。 最近はこれが見たい、これが食べたい、これに挑戦してみたいって思ったらすぐ行動に移すようになりました。 ――原稿を書くのはいつ、どこでですか? 友人からの反応はありましたか? エッセイを書くのは、お休みの日だったり移動していたりする時に、「今日は書く!」と決めて原稿に向き合うことが多かったなと思います。 新幹線の中が集中できるので、新幹線移動があると「今、書けるぞ」と、パソコンに向かっていました。新幹線って、降りる駅までは絶対に外に出られない場所。なので、原稿に向き合うっていう気持ちになると1番集中できるんです。 友人から「読んだよ」という感想は、まだ無いんですよ(笑)。無いのですが、発売するにあたって「予約したよ」とか「買ったよ」との連絡が何人からか届きました。なのできっと、感想はこれからいただけるのかなと思っています。