「現場へ行ってほしかった」「投票して損した」岸田総理の「短すぎる被災地視察」に対する被災者の言葉
能登半島地震から2週間を目前に控えた1月14日、岸田文雄総理は被災地視察のため、石川県輪島市などを訪れた。官邸を7時40分過ぎに出発し、埼玉県の航空自衛隊入間駐屯地で輸送機に乗り換え9時30分頃に小松基地に到着、馳知事の出迎えを受け、ヘリで10時30分過ぎに輪島市の航空自衛隊輪島分屯基地に到着した。基地内では被災地で活躍する自衛官・警察官・消防官らの激励を行った。そののち、すぐそばにある輪島市立輪島中学校に開設されている避難所へ徒歩で移動し訪問した。 【画像】ひどい…!被災地の「ヤバすぎるトイレ事情」写真…! 途中、住民らと握手や言葉を交わし、総理は「しっかり希望を持てるように努力します」と発言、住民の女性は涙ぐんで総理の訪問を喜んでいた。女性に話を伺うと「総理に来てもらっただけでもありがたい。能登のことを元気にしてもらいたい」と話していた。 その後避難所を訪問したが、10時45分頃に到着し、11時10分過ぎには避難所を後にした。滞在はわずか30分に満たない短さだ。そして11時30分前には分屯基地よりヘリで輪島市上空の視察を行いつつ、珠洲市へと向かったのである。 避難所で生活をされている男性に話を伺った。 「今さら来てもらっても何ができるんやと思って腹が立ちました。馳知事も今まで全く現地に来んし、テレビモニターで被災地のことを見ているばかり。総理はともかく、特に知事にはもっと早く来てほしかった。投票して損した」 また、別の方も 「総理が空から朝市や倒れたビルとかを見たって仕方ない思うけどね。自分の足で現場へ行って見てほしかった。総理は姿勢を低くして話を聞いていたが、もっとゆっくり滞在されて色んな人から話を聞いてほしかったですね」 と話していた。 一方、避難所周辺では石川県警のパトカー2台と警視庁から派遣されている自動車警ら隊のパトカーが2台と警察官らが警戒を行っており、安倍晋三元総理や和歌山県での総理襲撃事件もあってか、石川県警と警視庁だけでなく、大阪府警の警護員らも現地で警護を実施、総勢30名ほどの警護員やSPらが総理周辺の警護を実施しており、避難所周辺は物々しい雰囲気に包まれていた。 被災した人々が希望を持てる支援ができるのか、岸田総理の手腕が問われている。 撮影・取材・文:有村拓真
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