凡人は「感情や相場観」に従うよりも「ルールに従った投資」をすべきワケ【投資アドバイザーが過去実績から検証】
感情に従って投資すると、高い時に買ってしまうもの
このデータからわかることは、多くの個人投資家は正しい買い時を見極めて有利な投資をすることはできず、むしろ間違ったタイミングで買ってしまうということです。 金融の世界では、「マネー誌ではない一般の雑誌が投資を推奨する記事を載せ始めると、株式市場は天井圏だ」とよく言われます。 力強い上昇相場が長期間続くと、投資家はもちろん、普段は投資に興味がない人まで買いたくなってしまうものですが、こうしただれもが投資したくなるタイミングというのはまさに天井圏であることが多いということを示しています。 逆に、絶好の買い場であるはずの暴落局面では、経済誌はもちろん一般誌でも不安を煽るようなタイトルが躍り、ここから底なしの下落相場に突入するかのような恐怖を植え付けられます。 マネー誌や投資関連の書籍は一気に売れ行きが落ち、株式投資などだれも見向きもしなくなるわけですが、まさにこうした時が買い時なのです。 [図表2]は積み立て投資と▲5%ルール投資法を並行した場合の同年の投資額と、S&P500の値動きを重ねたものです。折れ線グラフはS&P500の推移を、棒グラフは投資額を示しています。 積み立て投資を継続しているので一定額の投資額が続いていますが、S&P500が大きく下落したタイミングで▲5%ルールが発動し、投資額が大きく増えているのがわかります。 これらのデータからわかることは、買いたくなった時に投資をしていると高値で投資をすることにつながりやすいのに対し、▲5%ルールのシグナルが点灯した時に機械的に買っていけば安い時にしっかり投資できるということです。 よほどの天才トレーダーなら別ですが、私を含め多くの人は凡人です。凡人は自分の感情や相場観に従うよりも、ルールに従った投資をするほうがはるかに高いパフォーマンスを出せるのです。 投資塾ゆう 投資アドバイザー ※本記事は『知識も時間もないですが、新NISAでほったらかし投資よりお金を増やしたいです』(KADOKAWA)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。また、投資による結果に編集部は一切責任を負いません。投資に関する決定は、自らの判断と責任により行っていただきますようお願いいたします。
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