富山県内551神社で地震被害 鳥居や灯籠破損3690件
能登半島地震で、富山県神社庁に加盟する県内の約2300社のうち551社で鳥居や灯籠の倒壊、社殿の破損など3690件の被害が出た。関係者は「氏子の復興が先で、神社の復興には時間がかかる」と話す。 加盟神社の神職からの報告を、同庁が2月13日までにまとめた。被害は県内全市町村に及び、富山市が135社、氷見市が110社、高岡市と射水市が各70社、南砺市が54社など。 被災箇所は玉垣が2058件と最多で、灯籠912件、鳥居259件、社殿176件、こま犬108件と続く。被災件数は県西部6市で3034件を占める。 高岡市伏木東一宮の伏木神社は灯籠が倒れ、社殿の欄干にひびが入るなどした。尾崎定秀宮司が宮司を兼任する高岡、射水、氷見の各市の22社のうち16社で被害を確認。高岡市伏木中央町の魚取神社は液状化で建物が傾き、同市太田の有磯神社は鳥居が倒壊した。 県神社庁は被災状況をホームページで公開。新たな報告があれば情報を更新するほか、被害額も調査する。同庁の対策本部室長を務める上田正宙有磯正八幡宮宮司は「過疎地域の復旧が深刻。どのように支えていくか、知恵を出し合って考えていかなければいけない」と話した。
義援金募る 県神社庁は、復興に向けた義援金を募っている。振り込み先は北陸銀行富山丸の内支店、普通預金6046903、名義は「富山県神社庁」。