11試合無敗のしながわシティが初黒星。3位転落から優勝を目指すために、昨季Fリーグ得点王が感じた課題|フットサル
10月26日、品川区立総合体育館にてFリーグ2024-2025 ディビジョン1の第12節が行われ、しながわシティとペスカドーラ町田が対戦。しながわが1-2で敗戦した。 【映像】「これは止められない!」元ブラジル代表しながわ主将・脅威の弾丸シュートの瞬間 昨シーズンリーグ得点王の新井裕生は、今シーズンからしながわに新加入した選手の一人だ。日本代表経験をもつ選手が多く在籍するしながわは、11試合負けなしの2位につけていたが、町田を相手に初黒星。中断明けは1勝1敗1分と、苦戦を強いられている。 これまで個人の能力で勝ち点をつかんできたしながわが、これから勝利するために求められることとは。試合後、新井に話を聞いた。
“強さ”で上回れなかった
──今日の試合を振り返っていかがですか? 町田は球際やゴール前のところで勝負強い選手が多く、一つひとつのボールの奪い合いで勝ち切ることができませんでした。“強さ”の部分で上回れなかったと感じています。 自分たちは“うまい”選手がそろっていると思いますが、加えて気持ちの強さ、頭の良さという部分でも優位に立てるようにしないといけません。 ──今シーズン初黒星については? 今日は第1ピリオドで、僕のミスから失点してしまい、試合を難しくしてしまいました。そういうところを改善していけば、今日も負ける試合ではなかったと思います。 ただ、これまで無敗ではありましたが、気の抜けたミスで引き分けにしてしまった試合や、負けてもおかしくない試合はたくさんありました。これまではごまかせていたものが、顕著に出た試合だったと思います。 ──中断明けの3戦のうち1勝にとどまっていることに関して、どんな要因が考えられますか? 中断期間での中国遠征では、負けはしましたが自分たちの攻撃のカタチは数多くつくれていました。そこで身につけたものを、日本に戻ってから出せていないと感じています。 あとは、組織としてやっていくべきことを、個に頼っているのが現状です。チームがまだ組織として未熟だと感じています。 今まで負けなかったのはあくまで個の力があったから。でも個に頼りすぎてしまうと、選手個人の調子に、チームの調子も左右されます。守備も攻撃も組織的にやっていかないと、今日の試合みたいにどこを改善すればいいのかわからなくなってしまう。 普段試合に出ている選手は、責任感からも個人に目を向けがちになりますが、ここから先、今日のようなタフな試合が増えた時に、普段出ていない選手も含め、組織力が大事になってきます。 試合に出ている選手が、比嘉さんの言葉だけでなく、あくまでピッチ内で話し合って改善していかないと、この先難しい試合を勝ち切ることができなくなってくると思います。 ──個人の能力が高いからこその課題ですね。 そうですね。立川アスレティックFC時代は、組織力が強いことでリーグの上位にいけていました。全員で助け合って、守り切って、点を取れるチームになった上で、自分たちがもっている個の力が加われば、相手もどうしたら良いかわからなくなると思います。そのための日々の積み重ねが大事になってくると思います。 ──組織力を上げるために、新井選手はチームにどんな働きかけをしたいですか? 僕は3年間、比嘉さんのチームでプレーしているので、伝えたいこともある程度わかっていると思いますし、それをチームに還元しないといけません。 チームとしては、比嘉さんが考えていることややりたいことを、選手が汲み取って体現しなければならないですし、わからないならコミュニケーションを取るべきです。 ブラジルの選手たちには細かいところまで伝わらないこともあるので、そういった部分もしっかりと突き詰めて、チーム全員が同じ方向を向けるように、コミュニケーションを取らないといけないと思います。 ──最後に、今シーズンは個人としてどんな選手を目指していきますか? 正直、昨シーズンに得点が取れたのは、チームのおかげです。個人の力で取れたとは思っていません。今シーズンは逆に、ゴールももちろん目指しつつ、自分が点を取らなくても得点に絡むことや、自分が出ている時間帯に点が入るようにプレーすることを考えています。出場機会も増えてきたので、チームとして得点を生み出せる選手を目指していきたいと思っています。 また、パスとシュート、いくつかの選択肢をもっていると相手も迷うと思いますし、代表でもピヴォとアラの両方をやると思うので、いろいろな武器を磨きながら、器用にこなしていけるようになりたいです。