桜井日奈子、10周年記念写真集に込めた思い「『桜井日奈子』として多くの人に知ってほしい」
桜井日奈子にとって3作目となる写真集「桜井日奈子10周年記念写真集 鴇色 」(東京ニュース通信社)が9月6日に発売された。20歳の節目に発売された前作からは7年ぶりとなる今回の写真集は、芸能活動10周年を迎えた桜井の現在地が収められている。 【写真を見る】「桜井日奈子10周年記念写真集 鴇色」に込めた思いを語る桜井日奈子 今回の撮影が行われたのはベトナム。リゾート地として知られるベトナム中部の街・ダナンのビーチで遊んだり、パワースポットとして有名な五行山に登ってみたりと、ベトナムの雄大な景色とともに、桜井の自然体な表情が見どころだ。さらに10周年のタイミングで人生初の水着にも挑戦。写真集で見せたありのままの姿とは?写真集に込めた思いと激動の10周年を振り返ってもらった。 ――このたびは写真集の発売、おめでとうございます。今回はどのような写真集になりましたか? 「写真集としては3冊目になるんですけど、10周年という1つ節目のタイミングで、デビュー当時からずっと気にかけてくださってる編集の方と一緒に作品を作ることができました。10年真面目にやってきましたけど、このタイミングでパブリックイメージをいい意味で変えてみたいという思いから初めて水着に挑戦させていただきました」 ――実際に写真集をご覧になっていかがですか? 「いや~もう大満足です! この写真集を発売するにあたって、今までの10年を見つめる旅にしましょうというのがコンセプトにあったんです。私としてはまだ10年なんだという感じでしたけど、よく考えたら10年ってすごいことじゃん、っていう。この業界に入ったばかりの頃は、チャンスが目の前にきたとき、私の覚悟が足りないばかりに、それを逃してしまっていたと思います。その後悔を経て、覚悟が決まった怒涛の10年を収めていただいたので、きっといろんな感情が詰まった写真集になっているんじゃないかなと思います」 ――今回は思い切ったカットが多く、ある意味で挑戦でもあったのかなと思います。本作の見どころを教えてください 「やっぱりボディメイクをしっかり頑張ったのがちゃんと成果に現れているところですかね。前はありのままの自分を撮っていただいたんですけど、今回は水着にも挑戦したので、体作りは意識しました。私を応援してくださっているファンの方は男性が比較的多いのですが、女性が見ても、かっこいい、憧れると思ってもらえるような体作りを目指して頑張ったので、写真集を見てくださる方には体のラインを注目してほしいです。以前はコンプレックスだった部位がチャームポイントになったんじゃないかなと思います」 ――女性のファンの方の反響も大きいのではないのでしょうか? 「そうなんです。この間、新宿でカレンダーのイベントをやらせていただいたのですが、初めましての女性の方が結構いらっしゃって。最近はボディメイクを頑張ったおかげで、美容のお仕事もいただくようになったので、女性の目に触れる機会も増えたのかなと嬉しくなりました。この写真集も1つのきっかけになってほしいですね」 ――女性に憧れる存在になりたいという思いも? 「ありますね。私が好きな女性の芸能人さんは、皆さん芯が強くて女性からも憧れられる方が多いんです。いろんな人の悩みに自分の言葉で寄り添える文才のある方が特に大好きなので、今はそういう活動はしてないですけど、文章で何かを残したり、いつかラジオで自分の言葉を伝える活動もしてみたいなと思っています」 ――今回の写真集のロケ地となったベトナムに訪れたのは初めてだったそうですね 「初めてでした。今回いろんな候補がある中で、写真映えするスポットがたくさんあって、その場所によって雰囲気がガラッと変わるのがベトナムのいいところだよと教えていただいて。もう即決でしたね」 ――ベトナムの異国情緒溢れる景色がすごく素敵ですよね 「楽しかったです。ベトナムは親日国ということもあって、日本が大好きと言ってくれる方が多くて、優しい方ばかりでした。今回はスケジュールも余裕があって、5日間たっぷりと撮影できたので、ベトナムの自然も堪能しつつ、いろんな文化に触れることができました」 ――特に印象に残っているベトナムの景色はありますか? 「うーん、難しい(笑)。どこも素敵だったんですけど、強いて言うならフエですね。ネイビーの水着を着ている写真は、フエの水上コテージみたいなところで撮影しました。目の前に綺麗な湖が広がっていて、すごく綺麗なんです。お部屋にプールまでついていました。特にネイビーの衣装が私のお気に入りのカットで、この撮影の時に現場の雰囲気が変わったというか、いいものが撮れている感覚がありました」 ――ホテルのベッドで笑顔を向けている写真もリラックスしていていい表情ですよね 「これもフエの水上コテージで撮ったんです。これもひとつエピソードがあって、撮影が始まった時はワチャワチャしながら撮っていたんですけど、カメラマンさんから『今この空間にはあなた1人しかいないと思ってほしい』と言われた時に、それまで楽しかった撮影のはずが、一気に感じ方が変わって、いろんな感情が沸いてきました。大好きなスタッフさんと一緒にいるこの空間というのは特別なものなんだと気づかされたというか。そう思った時に自然と涙が出ていました」 ――その涙は自然と流れ出たものだったんですね。 「そうですね。モニターの前にいたスタッフさんたちは急に泣き始めたから、どうしちゃったんだろうって不安になったと思うんですよ。あの時の自分の気持ちはいつまでも忘れないだろうなと思います」 ――今年で芸能活動10周年となりますが、桜井さんにとって激動の10年だったのではないかと思います。「岡山の奇跡」としてデビューした当時はどのような気持ちだったのでしょうか? 「『岡山の奇跡』というキャッチなフレーズで覚えてくださった方もたくさんいらっしゃると思うので、そのフレーズに対しての感謝はもちろんあるんですけど、ずっとプレッシャーを抱えながら活動していました。たとえば、バラエティ番組に出た時に『岡山の奇跡の桜井日奈子ちゃんです』と紹介された時に、『私が岡山の奇跡です』という開き直った返答もできず、ただ謙遜することしかできなくて。最初は戸惑っていたというのが本音です」 ――プレッシャーが大きかったんですね 「あとは、そのフレーズに対して『お前ごときが岡山の奇跡なんて失礼だ』ってすごくバッシングもたくさん受けて。このフレーズ自体は美少女コンテストの時に生まれたキャッチフレーズで、自分が言ってることでもないのに、なんで叩かれなきゃいけないんだと思っていました。でも、10年経った現在は『そんなことありましたね』って笑いに変えられるようになったので、もう大丈夫です」 ――ポジティブにと言ったらあれですけど、今は過去は過去として受け入れられている 「そうですね。10年経って、少しずつではあるんですけど、『岡山の奇跡』というフレーズに頼らなくてもいいくらいには自分に自信がついてきました。なので、今はあってもなくてもっていう感じです(笑)。これからは『岡山の奇跡の桜井日奈子』ではなく、『桜井日奈子』としてもっと多くの人に知っていただきたいですね」 ――俳優としてはこの先はどうなっていきたいですか? 「見ていて面白いと思ってもらえる俳優を目指していきたいです。桜井日奈子が出てるから、この作品は面白そうと思ってもらえるようなところまで頑張りたいな。去年、黒柳徹子さんとご一緒させていただいた時に、90歳を超えても現役で舞台に立たれていることに衝撃を受けたんです。私もこれからまだまだ長い俳優人生を楽しみながら、生涯俳優として活動していけたら嬉しいですね」 取材・文=川崎龍也 撮影=MISUMI
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