【TRC】オールブラックスがワラビーズに3点差で辛勝。22年連続のブレディスローカップ防衛に成功。
南半球4か国対抗戦「ザ・ラグビーチャンピオンシップ(TRC)」第5節とニュージーランドとオーストラリアの2国で競う「ブレディスローカップ」第1戦を兼ねたテストマッチが9月21日にアコー・スタジアム(シドニー)でおこなわれ、ニュージーランド代表“オールブラックス”が31-28で勝利した。 試合開始直後から優位に立つNZ。前半2分に中央でクリーンブレイクしたFBウィル・ジョーダンがトライをマークする。SOダミアン・マッケンジーのコンバージョンも決まり、NZが7点を先制した。9分にもSHコルテス・ラティマが抜け出し、左への展開からCTBリーコ・イオアネがトライ(G)。さらに敵陣でのインターセプトからフェーズを重ね、15分にWTBケイリブ・クラークがトライを決めて、3連続トライとゴールで21点を重ねた。 ホームのオーストラリアは、18分にラインアウトでダミーのリフトをスルーして奥でキャッチするサインプレーから、FLフレイザー・マクライトがトライ。SOノア・ロレシオがコンバージョンも沈め、7点を返した。しかし25分に乱れたパスのこぼれ球をNZのWTBセブ・リースに拾われ、NO8アーディ・サヴェアがトライ(G)し、7点を献上する。 その後36分に左サイドのラインアウトモールから、オーストラリアのHOマット・フェスラーがトライ(G)。NZは前半終了間際にトライのチャンスを得たが、TMOチェックでWTBリースにノックオンの判定が出されノートライに。前半は28-14のNZリードで終了した。 後半5分にNZが敵陣22mライン内中央のPGを決めて3点を追加した後、オーストラリアは10分にこの試合の出場で代表単独1位の140キャップとなるPRジェームズ・スリッパーを投入。 以降は互いに攻め込むも得点まで結びつかない展開が続くが、25分にオーストラリアが均衡を破り、アドバンテージが出る中でフェーズを重ねCTBハンター・パイサミがトライ(G)をマーク。この時のプレーでCTBアントン・レイナートブラウンがシンビンとなり、NZは1人少ない状態に。さらに32分にWTBクラークがデリバレートノックオンを犯してシンビンを受け、NZは13人となった。 ビハインドを縮めたいオーストラリアは39分にFBトム・ライトが右中間に飛び込んでトライ(G)し3点差まで詰め寄るも、直後にフルタイムに。逃げ切ったNZが31-28で接戦を制した。 NZの大会成績は2勝3敗、この勝利で勝ち点4を重ね、トータル11ポイントとした。敗れたオーストラリアは1勝4敗。7点差以内での敗戦となったためボーナスポイント1を獲得し、大会通算の勝ち点を5とした。 ワラビーズがブレディスローカップを奪還するには2試合で勝ち越すことが必要となるため、この勝利でオールブラックスが2003年から22年連続での防衛に成功した。 次節は9月28日にウェリントンに場所を移して対戦する両チーム。オールブラックスが5戦連続で勝ち星をつかめていないスカイ・スタジアムで、ワラビーズは一矢報いることができるか。