米地銀NYCB、1-3月業績は最悪の予想を上回る-株価急騰
(ブルームバーグ): 米地銀持ち株会社ニューヨーク・コミュニティー・バンコープ(NYCB)が発表した1-3月(第1四半期)の貸倒損失・貸倒引当金は前四半期に比べて減少した。同行を悩ませてきた商業不動産を巡る懸念の軽減に寄与する可能性がある。
貸倒引当金の計上額は3億1500万ドル(約500億円)。アナリスト予想平均の約2億5000万ドルよりも多かったが、予想の上限や前期の5億5200万ドルは下回った。
貸し倒れ純損失も総額8100万ドルと予想を上回ったが、同じく前期比では低下した。
4月始めに経営の指揮を引き継いだジョセフ・オッティング最高経営責任者(CEO)は発表文で、「CEO就任以来、NYCBを高成長で多様性に富む地銀に生まれ変わらせることを主眼にしてきた。当社にとって今年は移行期となるが、今後2年で黒字を実現する明確な道筋を描いている」と述べた。
ニューヨーク時間1日早朝の時間外取引で、同社株は一時20%上昇。年初来では4月30日終値までで74%下落していた。
3月末時点の預金残高は749億ドルと、同月初めに投資家に明らかにされた772億ドルから減少。通期では希薄化後の1株当たり損失を50-55セントと予想するが、来年には黒字転換を見込む。通期の貸倒引当金は7億5000万-8億ドルに上る見通し。
原題:NYCB’s Results Are Better Than Worst Fears After Rocky Quarter(抜粋)
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Bre Bradham, Hannah Levitt