ベケット「Quad」と芥川「河童」ベースに描く、社会実験室 踊り場「Qua(-D)」
社会実験室 踊り場「Qua(-D)」が1月18日に東京都内にて上演される。 これは、サミュエル・ベケットの「Quad」と、芥川龍之介の「河童」を下敷きに、曽布川祐が戯曲制作と演出を手がける作品。“哲学的に「歩行」し、哲学的に「視覚」する”ことを目指す。上演に向け曽布川は「本作は、戯曲の枠を大きく逸脱した内容です。一個の論文のようでもあり、この10年にわたしが哲学者としてやってきた思索・Autismの思想の一旦の集大成だと言えると思います。さらに、自作コラージュも満載です。戯曲を読まれていないと、当日のパフォーマンスの内容は理解し難いと思います。また、当日パフォーマンスを見に行けない方にも是非読んでいただきたい戯曲です」とコメントした。なお会場は、戯曲購入者にのみ詳細が明かされる。 【画像】社会実験室 踊り場「Qua(-D)」チラシ裏(他1件) ■ 曽布川祐コメント 本作は、戯曲の枠を大きく逸脱した内容です。一個の論文のようでもあり、この10年にわたしが哲学者としてやってきた思索・Autismの思想の一旦の集大成だと言えると思います。さらに、自作コラージュも満載です。戯曲を読まれていないと、当日のパフォーマンスの内容は理解し難いと思います。また、当日パフォーマンスを見に行けない方にも是非読んでいただきたい戯曲です。 テーマは「歩くこと」そして、「見ること」。 わたしたちは、なぜ「歩く」のでしょうか。どこかへ行くためでしょうか、それともただ歩くためだけに歩くのでしょうか。あるいは、わたしたちは歩いているのではなく、まったく別の何かを行うことが、客観的な視点からは「歩く」ように見えるだけでしょうか? わたしたちは何を「見ている」のでしょうか。それは自分が見たいと欲したものでしょうか。それとも、ただ単に目に入ってきただけでしょうか。しかし、わたしたちが特に見ようともしていないものを「見る」というのは、考えたら不思議なことではないでしょうか。なぜなら、「見る」というのは内的な構成作用を前提とした行為なので、能動性の零度ではあり得ないからです。 一人でも多くの方に戯曲が届き、かつ当日のパフォーマンスを観ていただけたら嬉しいです。 ■ 社会実験室 踊り場「Qua(-D)」 2025年1月18日(土) 東京都 □ スタッフ 作・演出:曽布川祐 □ 出演 曽布川祐 / 植村期地 / 玉谷天音 / 石川祥伝 / 塚本千花 / 大槻七海