新しい三陸の味発信へ 豊漁続く高級魚マダイを使い、商品開発に取り組む 岩手
(石山水産 石山勝貴社長) 「主要魚種と言われるものは気候変動の影響なのか水揚げ量が落ちていて、それを主力にする商売が三陸の沿岸ではしづらくなってきている。なのでそれ以外のものを開拓していく必要がどんどん出てくる」 石山さんの会社は、山田町の工場でイカをさばく1次加工を事業の主力としてきました。 さらに多角化を図ろうと、8年前に整備した生食向けの加工品を製造する大槌町の工場でおよそ半年かけて今回の商品作りに取り組みました。 マダイの鮮度を保つ秘密は… (石山社長) 「リキッドフリーザーという液体式の凍結機があって、それを使うと冷凍品ですが生と遜色がない食感と鮮度を保ったままの製品が提供できますので」 刺し身や焼く以外に、マダイをどうすれば食べてもらえるか。 そこで、西日本の食べ方の1つ、「鯛茶漬け」に注目して試作を重ねました。 さらに、天然・マダイの味の良さを引き立たせるために行っているのは… ガスバーナーで皮をあぶって風味をつける方法です。 (浅田誠さん) 「皮を引いた(剥いだ)ものとあぶったものとを食べ比べをした中で、あぶった方が香ばしさが引き立ってすごくおいしい」 それぞれ家庭で楽しむ工夫もふんだんに盛り込まれています。 (石山社長) 「ごまたれの多い方がおいしいという方もいらっしゃいますしあっさり食べたい時は少なめにしたり出汁を入れるタイミングも先に少し食べてからお茶漬けにして食べるとかいろいろな食べ方のパターンが作れると思いますので。いろいろと探してみてもらえば」 岩手で定番の魚介類が不漁続きの中、新たな魚種をビジネスチャンスに結びつける挑戦を、三陸鉄道も後押しします。 (三陸鉄道 菊池修二経営企画部長) 「新しいコンセプトというか、この地域でなかなか食べられない魚だった。こういった商品で地域の企業と一緒になって開発した商品なのでご賞味いただければ」 新しい「三陸の味」発信へ、挑戦は始まったばかりです。
IBC岩手放送