ひな人形飾り「被災地に元気を」 富山老人保健施設で22組展示、応援の気持ち届ける
ひな飾り22組をそろえた「お雛様(ひなさま)ギャラリー」が、富山市上千俵町の富山老人保健施設で開かれている。2005年から続ける恒例の催しで、今年は元日の能登半島地震を受け「応援びな」として被災者に元気を届けたいと並べた。展示は29日まで。 ギャラリーは施設の利用者を元気づけようと職員が自宅で保管していたひな飾り1組から始めた。その後、新聞で紹介されたことで施設の利用者や地域住民から自宅で眠っているひな飾りの提供を受け、多い時には80組以上を並べたこともあった。 震災を受け、今年は見合わせるべきか迷ったというが、笹井千鶴子事務長は「皆さんに『負けないで』と応援の気持ちを届けたいと思い、開催を決めた」と話す。 22組はいずれも昨年3月以降に地域住民から寄せられ、地域連携室などに飾った。年代は56年前~19年前で、人形の顔や着物の色の違いを楽しめる。入所者が41年前に作った、木目込みのひな人形も紹介する。
段飾りの華やかな雰囲気に、施設を利用する坂田利江さん(98)は「きれいで、気持ちが明るくなる」と笑顔を見せた。谷井キヨ子さん(93)は「よく見ると顔が少しずつ違って面白い」とじっくりと眺めていた。一般見学もできる。