【大学野球】仙台大の左腕・渡辺一生「目指すのは150キロを投げられる変化球投手」…25日から仙台六大学春季リーグ戦最終節
仙台六大学野球春季リーグ戦は25日から最終節を迎える。8連勝で首位に並ぶ仙台大と東北福祉大が直接対決し、先に2勝して勝ち点を奪ったほうが優勝する。仙台大は今季3勝のエース左腕・渡辺一生(3年=日本航空)が、大一番での快投を宣言。“150キロを投げられる変化球投手”としてチームを引っ張り、2季ぶり10度目の優勝を目指す。 オレは真っすぐだけの投手じゃないと、仙台大・渡辺は言葉に力を込めた。「今までは直球で押す投球だったけど、今は変化球でストライクを取れるイメージが湧いている。目指すのは150キロを投げられる変化球投手です」。最速152キロの直球が注目されるが、「一番の武器はチェンジアップ」と変化球のキレも抜群。3勝している今季は4試合計25回2/3を投げて36三振を奪い、奪三振率(9回換算の1試合平均奪三振数)は12・62と高い数値を誇る。 けがを経て成長した。1年時にリーグ戦デビューも昨年は春、秋とも開幕直前にけがで離脱。リーグ戦登板はなしに終わった。「何かを変えなければ何も変わらない」と取り組んだのは、投手担当の坪井俊樹コーチ(37)からの「力感のないフォームにしよう」という助言だった。体の使い方や力の入れ具合など細かい点から修正し、「チェンジアップは前よりも良くなったし、球速(の平均値)も出るようになった」と、渡辺。層の厚い投手陣の中で今季はエース格の働きだ。 福祉大には今季防御率0・00の桜井頼之介(3年=聖カタリナ学園)、150キロ超の直球が武器の堀越啓太(3年=花咲徳栄)と、同学年のライバルがいる。「(2人とも)意識してます。負けたくないですね」と言う。「(失点)ゼロに抑える気持ちを持って投げ切りたい」。直球も変化球も一級品の渡辺が、2季ぶりVに向けて力投する。 (有吉 広紀) 〇…1年時からリーグ戦に出場してきた平野裕亮外野手(4年=山村学園)が、大一番へ調子を上げてきた。今季序盤は調子が上がらず苦しんだが、前節の東北工大戦で2試合連続マルチ安打をマーク。「ここまではみんなに助けられた。福祉戦は経験のある自分が引っ張っていかないといけない」と、責任感を力に変えて勝利に貢献する。
報知新聞社