ドラえもんのぬいぐるみを持ち込んだ阪神・今朝丸

　阪神の新人9人（育成を含む）が6日、兵庫県西宮市鳴尾浜にある選手寮「虎風荘」に入寮した。ドラフト2位・今朝丸裕喜投手（18＝報徳学園）は「ドラえもん」の特大ぬいぐるみを持参。将来性抜群の最速151キロ右腕は、直球と変化球を自由自在に操る“四次元投法”でゆくゆくは日本のエースとして世界を舞台に活躍することを見据えた。 　夢があふれるドラえもんの「四次元ポケット」。ひみつ道具を何でも取り出す姿には幼少期、誰しもが一度は憧れた。今朝丸も、その一人だ。プロの世界では自由自在に球を操る“四次元投法”で活躍することを目標に掲げた。 　「昔から好きだった。ドラえもんのように何でもできるっていうか…変化球でもストレートでも操れるっていうところは目指したい」 　1メートル87の長身から繰り出される角度ある直球はすでに最速151キロを誇る。フォークは軸球の一つだが、新たな球種習得にも意欲を示す。「1個くらいはちょっと増やしたい。技術的にはどんどん伸ばしていきたい」。大型右腕に新たな武器が加われば、1軍の舞台もぐっと近づくはずだ。 　入寮時に持参したドラえもんの特大ぬいぐるみは両親からのプレゼント。小さい頃から大好きなキャラクターで「小さい頃にYouTubeを見ていて、それでなんか自然と好きになった。やっぱり寮に持って行くならドラえもんかな」と新たに相棒として迎え入れた。親元を離れ、これから始まる初めての寮生活。「抱きながら寝ようかな」と癒やしのアイテムとしても活躍してくれそうだ。 　ドラえもんのひみつ道具で一番欲しいものは、ドアを開けるだけで行きたいところへ瞬時に移動できる「どこでもドア」だという。あどけなさを残す18歳は「ドアを開けたらちょっと海外に行ってみたい。アメリカとかちょっと大きい国に」と無邪気な笑顔を浮かべる。 　これまで海外に行った経験は高校日本代表の一員として戦った国際試合の「第13回BFA　U18アジア選手権」で訪れた台湾のみ。「プロの世界でまた海外に行けたら…そういう気持ちでやっていこうかな」。期待度十分の未完の大器。「四次元ポケット」のように投球の引き出しも増やしてみせる。その先にある日本のエースとして世界に羽ばたくことを思い描いた。（山手　あかり）