ガザ中部の学校をイスラエルが空爆、17人死亡と病院発表 避難所として使用
パレスチナ・ガザ中部で24日、学校がイスラエル軍に空爆された。現地の病院は、少なくとも17人が殺害されたとした。 アル・アウダ病院はAFP通信とロイター通信に、ヌセイラト難民キャンプ内のアル・シュハダ学校が空爆されたと説明した。 ガザのイスラム組織ハマスが運営するメディアオフィスも、死者は17人に上っており、うち9人は子どもだと報告。けが人も52人以上出ているとした。 また、空爆された学校は「住む場所を失った何千人も」が避難所として使っていたとし、「大半は子どもと女性」だったとした。 BBCが検証した現場の映像には、負傷した子どもたちが男性に抱えられて運び出される様子が映っている。 イスラエルは、同国と同国軍への「テロ攻撃を計画・実行するためにテロリストが使用していた」ハマスの司令センターを標的にしたと主張した。 イスラエル国防軍(IDF)はここ数週間、避難所として使用されている建物をガザ各地で攻撃している。ハマスの要員やインフラが狙いだとしている。 特にガザ北部では、ハマス戦闘員の再集結がみられるとし、数週間にわたって攻撃を強化している。 ハマスが運営する保健当局は、北部でイスラエルによる新たな攻撃が始まって以降、少なくとも650人が殺害されたとしている。 ■「対テロリスト作戦」とイスラエル イスラエル軍は、「テロリストとテロリストのインフラに対する作戦」を継続すると同時に、民間人の避難を促していると説明した。 しかし、イスラエル軍の避難指示に従いたくない住民や、従えない住民も存在する。それらの人々は、食料やその他の必要物資が底をつくなか、いっそう絶望的な状況で生活しているとされる。 BBCなど国際的な報道機関は、ガザでの独自取材をイスラエルから許可されていない。そのため、事実確認が困難となっており、映像や証言、イスラエルやハマスの公式声明に頼って報道している。 国連の人道問題調整事務所(OCHA)は、今月最初の3週間で調整されていたガザ北部への70件の支援活動のうち、イスラエル当局が許可したのは四つだけだったとした。 アメリカは先週、イスラエルに対し、支援を緊急に増やさなければ、軍事支援の一部を打ち切る可能性があると警告した。 ガザでの人道問題を扱うイスラエル軍の機関「イスラエル占領地政府活動調整官組織」(COGAT)は、食料、水、医療物資を積んだトラックが先週、北部に移されたとした。 OCHAは今週、人道支援のためのアクセスは依然として制限されていると述べている。 ガザでは緊急のポリオ予防接種が進められており、23日には最終段階に入る予定だったが、国連はこれを延期した。イスラエル軍による激しい砲撃、大人数の避難民の発生、必要な場所へのアクセス不能が理由だとした。 ガザ北部の子ども約12万人が、経口ポリオワクチンの2回目の接種を受ける予定だった。 (英語記事 Israel strike on Gaza school-turned-shelter kills 17, hospital says)
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