【愛車で行く! お手軽山歩きVol.2/山梨県】東京の水源の山に多摩川“最初の一滴を訪ねる”【CARGoodsPress】
笠取山への登頂を果たしましたので、次の目的地に向かうため、山頂からは東へ進みます。下り斜面で、道はやや険しい感じになりますので、注意深く下っていきます。 10分ちょっとで水干尾根分岐に到着。ここから再び笠取小屋方面へ向かいます。 5分足らずで現れるのが、これまた今回のコースの見所のひとつである「水干(みずひ)」。現地案内板によると、水干とは沢の行き止まりという意味で、この場所からしみ出した一滴はやがて「東京の水」の水源のひとつ多摩川の流れになるのだそうです。 自然のロマンを感じられる場所ではありますが、斜面に露出した岩は乾いており、残念ながら最初の一滴には出合えませんでした…。 実はレポーターは何度かこの場所を訪れているのですが、いつも乾いているんですよね。タイミングが悪いのですかねぇ。 しかし、諦めるのはまだ早いです。現地案内板によると、水干の標識がある場所から60mほど下面で、湧き水として多摩川最初の流れが見られるとのことだったので、今回初めてその場所に行ってみました。 南斜面をジグザクと下る道を進んでいくと、ちょうど水干の下に出ます。 そして足下を見ると…。ありました! 岩の下から湧き出す水流が!! ついに多摩川の源流に出合えました。この場所から東京湾まで流れて行くのかと思うとちょっとシミジミしますね…。
多摩川源流部の散策を終えたあとは、いったん笠取小屋に戻ります。作場平口に戻るのであれば、上りで利用した一休坂のルートを下るか、作業道を少し南東方面に向かい、ヤブ沢峠から下るルートがあります。 しかし、今回レポーターは中島川口近く駐車スペースにクルマを駐車したので、そちらへと下山するためにシラベ尾根方面に向かいます。 笠取山の南斜面をトラバース(斜面を横切って横断すること)する道で、カラマツ林や疎林帯の中を通ります。道幅は広くはありませんが、路面はよく整っており、ゆるやかな下り傾斜。実に歩きやすいので機嫌良く進んで行きます。 いくつかの沢に架かる橋を渡って進むこと30分ほどでシラベ尾根分岐を通過し、さらに10分ほど進むと、黒えんじゅ分岐に到着します。 黒えんじゅ分岐からは尾根を下ります。とはいっても、傾斜はゆるやかで、路面はよく整備された土路面なので足にもやさしい。 正直に告白するとレポーターはいつまで経っても下りが苦手で…しかも山登りでは、上りよりも下りの方が身体への負担が大きいといわれていますので、こういう下山路はウレシイですね。 馬止で一休坂方面からのルートと合流。道標に従って中島川口に向かいます。 無事に中島川口まで下りて来ました。ここから5分ほどで駐車場着です。 下山後、帰路の途中では国道411号線沿いの「道の駅たばやま」に立ち寄り。丹波村村営の「のめこいの湯」で山行での汗を洗い流してリフレッシュしたのでした。 というわけでございまして、東京の水源の山である笠取山への山行は無事に終了しました。 整備が行き届いているので、コース全般にわたって歩きやすく、特筆するような危険な箇所もありません。ルートが入り組んでいるところはあるものの、道標もあって道は明瞭なため道迷いの心配もないと思われますので、初心者の方も楽しめると思います。 もちろんよく整備されているといってもイージーという意味ではなく、山中には油断すると危ない場所はありますので、ご注意ください。 なお、今回の山行は2024年の4月のものですので、道の状況など変わっている場合があります。最新情報をお調べのうえ、お出かけください。 また、紹介したルートは全て今回実際に歩いたものではありますが、わかりやすく紹介するため実際の軌跡や経過時間とは違う部分があります。あくまでも参考であることをご理解くださいますようお願いします。
<文/CGP編集部>