生きづらさから不登校になった過去も 「体は女の子 心は90%男」として“自分らしく生きる”を伝えたい
彩莉さんの考え
彩莉さんは、LGBTQでカテゴリー化されることについて必要ないといいます。それは「カテゴリー化をするから、カテゴリーに入らない人との差が生まれる」との考えからです。 カテゴリー化について「カテゴライズして安心するなどのメリットがある方はそうすればいいし、僕は、決めつけられることや、そのカテゴリーを前提に話されると違和感があるのでしたくないです。そんな枠を超えて今はたくさんの個性やあり方があります」と話しました。 そんな彩莉さんが考える”自分らしく生きる”こととは「自分がしたい表現(格好)をする。したいこと(仕事や趣味)をする。自分が自分の意志でしたい選択をしていくことだと思います。他人の目や声を気にして、できていない人が多いので、自分の心の声をしっかり聞いて大切にして自分の人生を歩むこと」。 SNSや講演会などでも”自分らしく生きる”のテーマを大切にして活動しています。
活動することにおいて
元体育教師だった彩莉さん。彩莉さんが体育教師を辞めた理由の一つは「自分自身が特にも努力していないし、人生経験が浅いのに、生徒たちにがんばれがんばれと言っている自分に疑問を抱いた」こと。また、体育教師は自分の能力などを十分に発揮できる場所ではないと思ったのだそうです。 そして、彩莉さんは、教師や公務員という枠を出て、新たな世界を経験してみたいとの思いで講演家の道を進みます。 発信を続ける理由を聞くと「僕は心が100%男だと思い手術をすると思っていたけど、そうでなかった。日本だけでなく世界でも、思い込みや勘違いで手術をして後悔している人が多くいる。そんななかで僕が発信をしない理由はない。現代ではたくさんの発信者がいる。それぞれがそれぞれの思いで発信している。だから僕も僕にしかできない発信を。ありのまま生きていいんだよ人と違っていいんだよ当てはめなくていいんだよと伝え続けることが使命だと思っている」 彩莉さんの活動では、彩莉さんに心無い言葉を向ける人はほとんどいません。彩莉さんは「もっと有名にならないといけませんね」としながらも、心無い言葉を向ける人たちのことを思って、次のように話しました。 「アンチをする方は心が満たされていないと思っています。会社がストレスなのか家族がストレスなのか生きづらさを感じているのか…満たされていて愛し愛されて友達もいるなら酷いコメントはしませんから。それを自分に矢印を向けられず人に矢印を向けることで自分を保つ。かわいそうと言ってはなんですがそんな感じで一歩引いて見ますね。もしくは、ハグしたあげようか?と。愛されていないなら、と。そんな感じです」 彩莉さんは大学生の頃から発信をしています。使命をただ全うする気持ちでずっといるため、活動前後の心境の変化はほとんどないのだそうです。そんなありのままの彩莉さんに惹かれる人は多いのかもしれません。