EUに続き高需要のアメリカへの輸出解禁へ…日本一の「黒松盆栽」生産地・高松市で高まる期待感【香川】
岡山放送
海外でも人気の盆栽。高松市で生産が盛んな黒松盆栽について、国はアメリカへの輸出解禁に向け具体的な協議を始める方針を示しました。地元からは販路の拡大へ期待の声が上がっています。 (高松盆栽輸出振興会 尾路悟会長) 「こういった大きい黒松盆栽がアメリカでは需要が高いと聞いている。こういったものが盆栽畑にたくさんある。出ないから鉢上げしない状況にあるがアメリカ人が欲しがっていると分かれば鉢上げする」 こう話すのは、高松盆栽輸出振興会の尾路悟会長です。黒松盆栽のアメリカへの輸出解禁への働きかけに期待感を示しています。 松盆栽の生産量日本一を誇る高松市の鬼無・国分寺地区。生産される半分近くが黒松盆栽です。 黒松盆栽は、2020年10月にEU・ヨーロッパ連合への輸出が解禁されましたが、病害虫の問題からアメリカへの輸出は認められておらず、2024年1月に香川県の池田知事と高松市の大西市長が国に要望書を提出していました。 それを受け、6月18日に国の輸出実行計画が改定。病害虫のリスクを評価するのに必要な情報が整い次第、黒松盆栽のアメリカへの輸出解禁を速やかに要請することが示されました。 (高松盆栽輸出振興会 尾路悟会長) 「アメリカは(黒松盆栽の)需要が大きいので、認められるようになったら、輸出量が大きく増える」 振興会によりますと、EUには50センチ前後で、約2万円の黒松盆栽が多く輸出されていますが、アメリカでは、1メートル前後、10万円から20万円のものが人気を集めているということです。 鬼無・国分寺地区では、そういった大型の黒松が多く生産されていて、振興会は、年間500本の輸出を目指すとしています。 (高松盆栽輸出振興会 尾路悟会長) 「今までは国内に対しての生産地だったのが、海外に対しての生産地として新たな一面性が盆栽業界に生まれると期待している。また、(アメリカから高松に)来てくれるようになれば、県・市・盆栽業界にとってインバウンド関係で効果的になると期待している」 県は2024年度から病害虫の問題について現地での調査を進めていて、今後、国と情報を共有しながら早期の輸出解禁を目指すとしています。
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