間宮祥太朗さんインタビュー「10代の頃は共演者を敵のように考えてしまっていたこともありました」
納得できないものが残るのは役者としてはやっぱり悲しい
ーーヤンキーものから恋愛ストーリー、時代劇まで、数多くの作品に出演する間宮さん。作品に幅がある分、それぞれの作品への準備は大変なのではないでしょうか。何か決めていることはありますか。 間宮 それが特にないんですよね。現場が変わって、別のチームに入ると当然求められることは変わります。「肩の力を抜いて芝居してほしい」という作品の後に、「ガッチガチに劇的な芝居をしてほしい」と言われることもあって。だからこそ、あまりルーティンを作ったり、「絶対にこれをやっておこう」という決まりごとを作ったりはしていないです。 そのとき、そのときで必要なことをやる、みたいな感じで、雰囲気を探るのも徐々に、です。顔合わせで話すことができればそこで大体わかりますし、その後台本や衣装合わせなど、もう少し細かく詰めていく作業の中で探っていきます。あとは実際に撮影に入ってから監督に指示されることを聞きながら調整していきます。 だから、現場でのすり合わせが大事だと思いますし、監督の方向性が分かれば動きやすくなります。今作も、「編集でこういう風にするから、このシーンはこうしてください」っていうのを聞いて「ああ、そういうことなんだ」と理解できたので。 ーーでは、そこを説明されれば納得して進められるのでしょうか。 間宮 時と場合によるかもしれませんが、もし納得していない状況で撮影したものが残ったら、役者としては悲しいですから。なので、明確に監督の指示があったり、このシーンはこういう意図でどう見せたい、ということがわかって、そういう意思疎通がきちんとできれば現場はより円滑に進むかな、とは思います。
役者仲間と遊んだ頃が自分にとっての青春だったかも
ーー今作は同世代の若者たちの苦悩や過ちを描いた青春物語でもあると思います。間宮さんは「青春」というと何が浮かびますか。 間宮 10代から役者をしていましたが、当時は役者仲間で遊んだり、映画を撮ったり、そんなことを色々やっていた感じですね。その後、ハタチを過ぎてからは、矢本悠馬だったり、成田凌だったりと毎日のように集まって、ふざけて笑って、フェスに行ったりして……自分にとっての青春だったなって思います。 「それこそ『映画しか興味ありません!』みたいな時代もありましたね(笑)」と、最後は懐かしそうに青春時代を振り返ってくれた間宮さん。30代を迎えた今は、俳優としての実力にも精悍なビジュアルにも磨きがかかるばかり。日本のエンタテインメントを牽引する力強い存在として、これからの活躍に期待が高まります。 PROFILE 間宮祥太朗 1993年生まれ。神奈川県出身。2008年にNTVドラマ『スクラップ・ティーチャー~教師再生~』で俳優デビュー。2010年には映画界にも進出し、映画 『帝一の國』、『殺さない彼と死なない彼女』などに出演。『全員死刑』、『破戒』では主演を務めた。NHK朝の連続テレビ小説『半分、青い。』、NHK大河ドラマ『麒麟がくる』、映画『東京リベンジャーズ』シリーズ、『ファイトソング』、 『真夏のシンデレラ』など多くの作品に参加する一方、舞台やバラエティ、CMなどでも活躍中。主演した『ナンバMG5』でエランドール賞新人賞を受賞した。