50歳独身、老後の年金は「月15万円」くらいになりそうです。賃貸住まいなので、月にあと「5万円」は欲しいのですが、今から“老後資金”の準備はできるでしょうか?
老後資金をあと月2万円確保する方法
月5万円には及ばなくとも、月2万円程度の老後資金を確保する方法を紹介します。この方法を組み合わせることで、さらに貯金の減少を抑えたり、少しゆとりのある老後を過ごせたりするでしょう。 ●iDeCoを活用する ●個人年金保険に加入する iDeCoもNISAと同様に投資性があるため、リスクを理解して取り組むことが大切です。 ■iDeCoを活用する iDeCoもNISAと同様に、投資信託などの金融商品を選んでコツコツ積み立てる方法です。リスクを取りたくない場合は、投資信託などの購入ではなく、定期預金や個人年金保険などの元本確保型の選択も可能です。 ただし、その分運用利回りは低めになります。また、自身が所属する企業によって毎月拠出できる金額が異なります。確定給付型の制度を併用している企業や公務員の場合は上限2万円が限度額です。 仮に月2万円を利回り5%で15年間運用した場合は、元本360万円に対して運用資産額は535万円になります。これだけでは老後資金として月5万円は確保できませんが、掛け金が全額控除となるため年収700万円の人なら、15年間の節税効果は約108万円です。運用益の535万円と節税できた108万円を合わせると、資産が0になるのに月2万円ずつ取り崩して約26年間かかります。 ■個人年金保険に加入する 個人年金保険は、利回りは低めですが、元本保証型で簡単に解約しづらいため老後資金の準備に適しています。保険会社によって利率は異なりますが、50歳から65歳まで保険料を支払い、65歳から月2万円を20年間受け取りたい場合は、毎月の保険料は約3万円になります。 ただし、個人年金保険は保険会社や商品によって加入できる年齢や受給開始年齢などが異なるため、早めに各保険会社に問い合わせてみることをおすすめします。
まとめ
老齢年金を毎月15万円受け取れる見込みでも、特に賃貸住まいの場合は収入が不足する事態になりそうです。そのため、少しでも早く老後資金の備えを行うことが大切です。 あと月5万円の老後資金を確保する方法は、NISAを活用しての積立投資や、老齢年金の受給を繰り下げる方法があります。月5万円に至らなくとも、iDeCoや個人年金保険で老後資金を用意することで月2万円程度増やせるでしょう。 また、iDeCoで老後資金を増やしながら、老齢年金を1~2年繰り下げ受給するなど、前述の手段を組み合わせる方法もあります。自身に合った方法で、充実したセカンドライフを過ごす準備ができるといいですね。 出典 総務省統計局 家計調査報告(家計収支編) 2023年(令和5年)平均結果の概要 日本年金機構 年金の繰下げ受給 執筆者:古澤綾 FP2級
ファイナンシャルフィールド編集部