成田悠輔氏「興味ない人にホッとする」で注目の五輪への“疑問符”「スポーツウォッシング」で“反五輪”掲げる識者も
パリ五輪も8月1日で開幕から1週間。メダルラッシュに、日本中が五輪一色。そんな熱狂に“冷や水”を浴びせるような、ある発言が波紋を呼んでいる──。 【写真あり】“反五輪”を掲げた斎藤幸平氏 《オリンピックに興味ない人に会うとホッとする》 こう語ったのは、米イエール大学助教で経済学者の成田悠輔氏。7月28日、Xで上記のポストをすると、一部で賛成の声が上がった。だが、その一方で反発する声もある。 《五輪で勝つために何年も苦しんで頑張ってきた人の気持ちを考えたら、そういう発言はできないはず。人の心がない》 《興味ないのは勝手ですが、別に言う必要もないのでは》 「成田氏の発言は、年々影響力が増しています。最近も《五分の休み時間にドッジボールするだけでやたら充実してた小学生の頃に戻りたい》とXでつぶやいただけで、大きな反響を呼びました。また、かつてインターネット番組で、少子高齢化の解決策として『高齢者の集団自決、集団切腹みたいなのしかないんじゃないか』と発言し、海外メディアでも問題視されたことがあります。この発言が尾を引いて、出演していたウェブ広告が削除される事態となりました。 成田氏の“歯に衣着せぬ”発言にはファンも多いんですが、ときにはあまりに率直な発言が仇となることもあります。今回、日本中が五輪で盛り上がっているのに『興味がない』などと言えば、反発を受けるのは当然かもしれません」(週刊誌記者) 五輪に対して疑問符を突き付けたのは成田氏ばかりではない。7月29日に放送された『news23』(TBS系)で「五輪反対」と明確に言い切ったのが、マルクス研究の先駆者として知られる東京大学准教授の斎藤幸平氏だ。 「キャスターの小川彩佳が斎藤氏に五輪の感想を聞いたときに『五輪反対』の発言が飛び出したんです。斎藤氏が問題にしたのは『スポーツウォッシュ』に加担したくないということでした。つまり、五輪の政治利用ですね。斎藤氏は、ロシアがウクライナでの戦争を理由に参加していないのに、ガザに侵攻しているイスラエルが参加しているのはダブルスタンダードだと批判し、少しでも抵抗するために、五輪を見ないと主張したんです」(同前) この発言にYahoo!ニュースのコメント欄では賛否の声が上がった。 《イスラエルはパレスチナに軍事侵攻をして、街のインフラを破壊、多くの市民を爆撃・銃撃で虐殺をしている。イスラエルの五輪参加はあってはならないこと。五輪は「平和の祭典」などと語るな!》 《『小賢しい理屈』より人間の『躍動美』を五感で感じて楽しむべき、それが少しでも世界平和へ心が向くきっかけになれば、それで充分だと思う》 五輪の是非は答えの出ないテーマだが、アスリートがスポーツに向き合う姿は、尊敬に値する。