インフルエンザ大流行の陰で“プール熱”など他の感染症も増加 免疫を持っていない子どもたちに拡大
CBCテレビ
インフルエンザの感染拡大が続く中、「プール熱」など季節外れの感染症も増えています。 名古屋市西区のみわた小児科には11月20日朝、多くの患者が。 午前中だけで93人が来院…普段と比べて1.5倍程多いといいます。 このうち28人が20日、インフルエンザ陽性とわかりました。 (みわた小児科 三輪田博介院長) 「インフルエンザがダントツで増えていて、毎日発熱外来のほとんどがインフルエンザ患者。こんなに速く大流行するのは今まで経験したことがない」 愛知県には11月9日からインフルエンザ警報が出されていて、グラフを見ると、ことしはコロナ禍前の2019年と比べても流行の出足が早いことがわかります。 20日朝、病院に駆け込んだ親子も… (みわた小児科 三輪田俊介医師) 「インフルエンザ自体は良くなっているが、まだ気管に炎症が残っている」 この小学1年生の男児のインフルエンザは快方に向かっていましたが… (みわた小児科 三輪田俊介医師) 「お母さんはインフルエンザ陽性です」 付きそう母親は、19日からせき、発熱、関節痛などの症状が続いていました。 家族は3人、夫も含めて全員が11月インフルエンザにかかってしまいました。 「まだバラバラにかかってよかった」 三輪田院長によりますと、ことしのインフルエンザの特徴は、せきや鼻水などはなく、頭痛や関節痛だけを訴える患者が多いということも。 一方、いま流行しているのは、インフルエンザだけではないといいます。 (みわた小児科 三輪田博介院長) 「本来夏に流行るプール熱(アデノウイルス感染症)ほか、溶連菌感染症がぽつぽつ見られる」 子どもの夏かぜとして知られるいわゆる「プール熱」=咽頭結膜熱は、アデノウイルスへの感染でのどの痛みや目やになどの症状がみられるものです。 これは愛知県の「プール熱」感染者数をあらわすグラフです。 夏が過ぎても増えています。 2019年と比べると違いは明らか…いったい、なぜこの時期にこんなに増えているのか? (みわた小児科 三輪田博介院長) 「ここ数年間コロナがあり、それらの感染症が全く流行らなかったため、子どもたちが免疫を持っておらず、すぐ広まってしまう」 感染は全国で拡大していて、家族間での感染も多くなっているそうで、20日、病院にきていた親子は… (みわた小児科 三輪田俊介医師) 「目も赤いし、いま流行っているアデノウイルスの可能性が高い」 この3歳の男の子は「プール熱」の疑いがあることがわかりました。 母親に家庭内の様子を聞くと… (母親) 「ここ1か月くらい(家族内で)いろいろな症状が出ている」* 実は母親が、3週間前にアデノウイルスに感染し、その後、夫や息子たちも次々に体調を崩しました。 病院では20日、手足口病の感染が疑われる子どもたちもいました。 インフルエンザの流行だけではないのです。 いずれにしても、これらの感染症の対策としては、うがい・手洗いはもちろん、しっかり食事と睡眠をとり、規則正しい生活を心がけることが重要です。
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