写真：Impress Watch

TOPPANエッジは、Web3ウォレット向けのカード型セキュリティモジュールを開発した。国内外のノンカストディアルウォレット事業者をはじめ、金融・決済、小売事業者などに向けて、2025年春ごろから提供する。 今回開発されたWeb3ウォレット向けのカード型セキュリティモジュールは、暗号資産取引を行なう際、ICカードをスマートフォンなどのモバイル端末にタッチして認証を実施し、取引を実行するためのもの。専用のICカードをモバイル端末のNFC(近距離無線通信)で読み取ることで、ウォレットアプリ上での暗号資産の取引認証を行なう。 暗号資産の保護において重要なリカバリーフレーズや秘密鍵の保管、認証に関する複雑な初期設定が不要となり、ICカードとアプリのみで取引が完結するため、ユーザーは手間なくセキュアに暗号資産やNFTの取引を行なうことが可能になる。 また、本サービスでは、ICカードと鍵生成・管理システムによる認証システムのみを提供することが可能で、既に運用されている既存のWeb3ウォレットに組み込むことができるサービスになっている。 暗号資産口座の数は増加傾向にあるが、ウォレットの「リカバリーフレーズ」などの管理手法は煩雑で課題として指摘されることは多い。TOPPANエッジでは、「生活者にとって親しみのあるカード媒体を認証に用いた暗号資産取引が可能」で、「安全にリカバリーフレーズ・秘密鍵の管理ができる」とメリットを説明している。 同社では今後、国内外の暗号資産発行事業者、金融・決済、通信、小売・流通事業者などを中心にデジタルトラスト分野での事業展開を行ない、2028年までに関連受注含め約15億円の売上を目指すとしている。