松村力(敦賀気比高・投手)ライバルを手本に強気で攻める147キロ右腕
中学時代に意識し続けてきた仲間と過ごした高校生活は、貴重な時間となった。目の前にいる背中を見て、自身もレベルアップ。救援に適性があると言われる147キロ右腕は、心身とも充実している。 取材・文=沢井 史写真=BBM ピンチの場面を抑えると、クールな性格に似合わない、雄叫びをマウンドで上げる。 「つい、大きな声を出してしまう。気持ちが、そのまま出てしまうんです」 今夏の福井県高野連主催の独自大会2回戦(対羽水高)では2回無失点(2奪三振)。福井工大福井高との決勝では8対0の9回に救援。エース・笠島尚樹をリリーフして1失点を喫するも、最後の打者を空振り三振に仕留め、感情を爆発させた。夏の県3連覇。歓喜の輪の真ん中で満面の笑みを見せた松村力は、「有終の美」で3年夏のフィナーレを迎えた。 最速147キロに、鋭く落ちるフォークが武器だ。同校は県外出身者が多く、ほとんどの選手が野球部寮に入寮する中、松村は敦賀市内にある自宅から通学している。幼いころから体は大きいほうで、父は183センチ、3人いる兄のうち2人は180センチほどあり、運動能力は高かった。小学2年時から軟式野球を始めたが、4年から硬球を握り、中学時代に在籍した敦賀ボーイズでは速球派として主戦を務めた。地元・敦賀で生まれ育った松村にとって・・・
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週刊ベースボール