G7外相会合 「6ヵ国共同声明」に参加しなかった「日本の立場」が活かされる
経済アナリストのジョセフ・クラフトが11月7日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。G7外相会合について解説した。
東京でG7外相会合を開催、イスラエル・パレスチナ情勢を議論へ
先進7ヵ国(G7)の外相会合が11月7日から東京で開かれた。イスラエルとイスラム組織ハマスの軍事衝突が始まって以降、G7の外相が一堂に会するのは初めて。 飯田)ハマスによるイスラエルへの攻撃が起きたのが10月7日ですので、1ヵ月が経過したことになります。
G7外相会合における4つのテーマ ~グローバルサウス諸国を取り込む
クラフト)今回のG7外相会合は、日本が議長国であることも含め、非常に重要な意味合いを持つ外相会合だと思います。4つの大きなテーマがあり、1つはグローバルサウスの取り込みです。今回はグローバルサウスとロシアとの関係を切り崩す目的で、中央アジア諸国をオンラインで招待しています。 飯田)カザフスタンやキルギスなどですね。 クラフト)アゼルバイジャンとアルメニアの紛争が起きていますが、ロシアが仲介に失敗していますので、ここを一気に切り崩してこちら側に取り入れたい。また、8月には中国が新しい領海地図を発表し、アジア諸国から反発を受けています。それを切り口に、アジア太平洋経済協力会議(APEC)に向けて、岸田総理がフィリピン・マレーシアを訪問しました。 飯田)11月3~5日の日程で訪れました。 クラフト)このように「グローバルサウス諸国を取り込んでいこう」というのが1つのテーマです。
中国への牽制 ~ウクライナ支援を再度表明
クラフト)2つ目は中国への牽制として、「自由で開かれたインド太平洋」の安全保障枠をさらに連携・強化していくということです。3つ目は、中東問題で忘れがちですが、G7で結束し、ウクライナ支援を再度表明することです。いま、米下院でウクライナ支援が紛糾してしまっています。 飯田)予算が尽きそうになっているという話です。 クラフト)最終的には予算は付くのですが、年内は難しい。その間に、日本と欧州がどう支援していくかを議論する。