大阪桐蔭「お手本」打撃で初戦突破 4度目制覇へ発進 センバツ
第94回選抜高校野球大会は第6日の24日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で1回戦最後の試合が行われ、大阪桐蔭が鳴門(徳島)を3-1で破り、春夏連覇を果たした2018年以来の初戦突破を果たした。 【熱戦を写真で】鳴門vs大阪桐蔭 大阪桐蔭は打順が二回り目となった三回、大会屈指の好左腕の鳴門・冨田をとらえた。2死二塁、2番・谷口がフルカウントから低めの変化球を巧みにすくい、中前へ先制適時打を放った。さらに、四球を挟んで2死一、二塁とし、右打ちの4番・海老根が外角直球をきれいに右中間へはじき返し、適時二塁打で2点目も奪った。中堅から逆方向へ打ち返すお手本のような打撃で、基礎力の高さを示した。 大阪桐蔭にとっては、センバツでの新たな船出を飾る勝利となった。昨年の甲子園は春が「優勝候補」の一角と言われながら、同校史上初の1回戦敗退に終わった。夏も2回戦で敗退。18年に2度目の春夏連覇を果たし、春3回、夏5回優勝と近年の高校野球界をリードしてきた名門にとって、悔しさばかりが募る年だった。 昨夏からがらりとメンバーが変わり、西谷監督から「個々の能力は前のチームよりない」と評されたのが今の選手たちだ。主将の星子は「力がないのは分かっている。泥臭くしぶといチームを作りたい」。粘り強さ、結束力をひたむきに磨き、昨秋は明治神宮大会での初優勝を果たした。 甲子園制覇を経験した先輩たちも成し遂げられなかった実績を引っさげ、乗り込んできた甲子園。たたき上げの底力をまずは存分に見せつけた。【円谷美晶】 ◇全31試合をライブ中継 公式サイト「センバツLIVE!」(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2022)では大会期間中、全31試合を動画中継します。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/hsb_spring/)でも展開します。