日本語メッセージがたどたどしいのは詐欺の可能性 紙芝居で詐欺手口紹介
交流サイト(SNS)を悪用した投資・ロマンス詐欺を水際で防ごうと、奈良県警郡山署は管内の世帯や事業所を対象に、紙芝居で手口や対策を呼び掛ける特別巡回を実施した。 紙芝居は署員が考案。投資で必ずもうかると持ちかけてだます「投資詐欺」や国際恋愛を装って入金させる「ロマンス詐欺」、パソコンがウイルスに感染したと勘違いさせて振り込ませる「サポート詐欺」の3種類の詐欺の手口を紹介している。同署は5月末までに約1200世帯を巡回し、紙芝居を披露した。 5月31日も署員が民家を一軒ずつ回り、投資詐欺は著名人の名前を使ったものが多いことや、ロマンス詐欺は日本語のメッセージがたどたどしいこと、サポート詐欺ではプリペイドカードへの入金を促されることが多いことなどを説明した。 巡回を受けた奈良県大和郡山市筒井町の寺林康博さん(80)は「直接話を聞いてとても分かりやすかった。周りの人にも注意を呼び掛けたい」と話した。 県警生活安全企画課によると、県内での1~4月のSNS投資・ロマンス詐欺の認知件数は前年同期比99件増の計106件(投資76件、ロマンス30件)にのぼり、被害総額は11億4660万円増の約13億3230万円と急増している。同署地域課の松本英吉課長は「少しでもおかしいと思ったら、振り込む前に警察に相談してほしい」と注意を呼びかけている。