金融庁長官、暗号資産ETF承認には「慎重に検討する必要がある」=報道
国内での暗号資産ETF承認について「慎重に検討する必要がある」
金融庁の井藤英樹長官が、暗号資産に連動するETF(上場投資信託)の国内での承認について「慎重に検討する必要がある」との考えをコメントした。ブルームバーグが井藤長官へのインタビュー内容として8月7日に報じている。 ブルームバーグに対し井藤長官は、投資信託は国民の長期的で安定的な資産形成を目的につくられた制度であり、暗号資産は制度の趣旨に沿うかというと「必ずしもそうではないという見方もまだ多いのではないか」と述べたとのこと。 また一方で井藤長官は、金融庁は「テクノロジー推進の姿勢」を維持したいと述べ、暗号資産ETFの可能性を完全に否定するつもりはないとしたという。 ただし「それでも、一般の人々がこれらに投資するよう奨励されるべきかどうかについては、検討すべき点がある」と井藤長官は話したとのことだ。 現在暗号資産ETFは、米国、香港、豪州などで承認されている。 日本においては国内暗号資産(仮想通貨)取引所ビットフライヤー(bitFlyer)が、FTX Japanを買収し社名変更した新会社にて暗号資産カストディ事業および暗号資産現物ETF(上場投資信託)関連のサービスをコア事業とし、提供を目指すことを6月に発表している。 また7月には、SBIホールディングスが米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)と共同で日本において資産運用会社を設立することを発表。同新会社から国内で暗号資産ETFを提供することを視野に入れると述べていた。
大津賀新也(幻冬舎 あたらしい経済)